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「これからの「正義」の話をしよう」 [本と映像・音楽の話]

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 社会正義とは、法の下の平等や同一労働同一賃金などの社会の常識から考えて正しい道理のことを指し、2008年に社会正義の必要性を啓発するための国際デーとして国連総会によって2月20日が「世界社会正義の日」として制定されたとのことです(リンク先はPR TIMES MAGAZINE)。

 「1人を殺せば5人が助かる状況があったとしたら、あなたはその1人を殺すべきか? 金持ちに高い税金を課し、貧しい人びとに再分配するのは公正なことだろうか? 前の世代が犯した過ちについて、私たちに償いの義務はあるのだろうか――。 つまるところこれらは、「正義」をめぐる哲学の問題なのだ。社会に生きるうえで私たちが直面する、正解のない、にもかかわらず決断をせまられる問題である。 哲学は、机上の空論では断じてない。金融危機、経済格差、テロ、戦後補償といった、現代世界を覆う無数の困難の奥には、つねにこうした哲学・倫理の問題が潜んでいる。この問題に向き合うことなしには、よい社会をつくり、そこで生きることはできない。 アリストテレスロックカントベンサムミルロールズ、そしてノージックといった古今の哲学者たちは、これらにどう取り組んだのだろう。彼らの考えを吟味することで、見えてくるものがきっとあるはずだ。 ハーバード大学史上最多の履修者数を記録しつづける、超人気講義「Justice(正義)」をもとにした全米ベストセラー、待望の邦訳。」と内容紹介される Michael J. Sandel (原著), 鬼澤忍(訳)「これからの「正義」の話をしよう」(2010年、早川書房)をBOOKOFF 16号野田店で入手しました。実は文庫判の「これからの「正義」の話をしよう」(2011年、早川書房)も入手していたのですが、ハードカバーで帯がつき、使用感も少なかったこと、そして負担にならない販売価格から、つい・・
 書籍判は380ページ、文庫判は475ページ、フォントサイズ、文字間(約3.2mm)、行間はほぼ同じ。文庫判は薄い紙を用いることで、書籍版のハードカバー部を除いた厚さより若干、薄い厚さを実現しています。
(税込370円→税込210円、税込520円→税込110円)

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「ザ・交通事故」、「交通事故学」、「高齢者の交通事故と補償問題」 [本と映像・音楽の話]

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 「交通事故死ゼロを目指す日」の実施について(平成20年1月11日、内閣府)で2月20日、4月10日、9月30日が「交通事故死ゼロを目指す日」と設定された平成20年は2月20日が「交通事故死ゼロを目指す日」に含まれたようですが、現在、Web検索すると2月20日は対象外のようで上記の実施に関する文中の「なお、平成21年以降については、本年の実施状況を踏まえ、検討することとする。」で対象外になったようです。
 「ハードル高い危険運転適用、法定100キロ超過で「過失」も…交通事故遺族「適切に処罰を」」(2023/08/22、読売新聞オンライン)は、国道を法定速度の100km/hrオーバーして走行してオートバイに追突してライダーを死亡させた自動車運転手が過失運転致死の罪で、危険運転致死傷が適用されないことに対して問題を指摘するものでした。他に危険運転致死傷が適用されない多数の事故があることに強い憤りを感じています(平成27年版 犯罪白書で危険運転致死傷罪の歴史解説あり)。裁判官達を100km/hr以上の速度で自動車が走行する道路のすぐ傍に立たせ、「この道路を横断することを考えてください」と速度に対する恐怖を実体験させる必要があるのでは考えています。

 「年間の交通事故件数80万件*。事故は起こさないにこしたことはない。だが、起こしてしまってから始まる問題は多々ある。本書では、特に起きてしまった交通事故の後処理の段階で出てくるさまざまなケースを浮かび上がらせている。損保会社と「自算会」(自動車保険料率算定会)の実態、警察捜査への不信、命の値段を電算機でのみはじき出す示談交渉のかけひき、タクシー事故処理係の極意まで、迫真のドラマを満載。」と内容紹介される 別冊宝島編集部 (編)「ザ・交通事故」(1999年、宝島社)をBOOKOFF 16号野田店で入手しました。

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