台風19号による江戸川の増水 [3. 記事]
上の写真は流山市側から江戸川を挟んで対岸の三郷市側を見たものです。河川敷は台風19号後の高水位で水の下です。堤防の法面には最高水位に対応した位置に枯れた草と共に多数のペットボトルや空き缶、発泡スチロール製品、ポリタンク等の様々なものが残されていました（捨てている人々に・・）。その下方の階段は泥で覆われていました。
台風19号が上陸し、10月13日午前5時過ぎの「流山市 安心メール」で「江戸川の西関宿観測所で、水位が氾濫注意水位*を超えたため、10月13日午前4時に市内の浸水想定区域にお住いの方に対して、「警戒レベル3」避難準備・高齢者等避難開始が発令」され、正午の同メールで「警戒レベル3」の解除が配信されました。先のblogのように10月12、13日は愛知県にいたため、10月14日の午前10時頃から江戸川の左岸堤防を歩き、流山高水位左岸第一見通杭の水位が6.7mでJR武蔵野線の鉄道橋の橋脚に表示された値から高水位（約8.5m）の位置がよくわかりました。以下、流山橋の上流から武蔵野線までの江戸川の状況を紹介します。
*：西関宿観測所のはん濫注意水位は6.10mでそのWebサイトを見るとはん濫注意水位を超えたのは10月13日午前2時となっています。
■ 流山揚水樋菅と流山排水樋菅
樋門・樋管は、取水又は排水のため、河川堤防を横断して設けられる函渠構造物で、流山橋の上流の堤防に流山揚水樋菅と流山排水樋菅が設備されています。そして流山排水樋菅の設備の上部には樋菅のゲートを電動で開閉するための電気機械設備が設備されています。
流山揚水樋菅（手前）と流山排水樋菅（奥）
流山排水樋菅
流山排水樋菅の上部に電気機械設備
【流山排水樋菅の下部の河岸防護ブロック】
河岸防護ブロックの増水時の水位まで泥で覆われていました。しばらくは台風19号でどのような水位になったか、泥を見ればわかります。
■ 流山水位流量観測所
計画高水位 10.340m、過去の最高水位9.400m（昭和10年9月26日室戸台風）の表示があります。
国土交通省のWebサイトで流山水位流量観測所における水位が表示されています。10月12日20時に4m、24時で5m、13日の4時に6m、6時に7m、8時に8mを越え、最高水位は8.54m、そして8mの水位は13日の22時まで続いたことを確認しました。そして台風も影響していた平成27年9月関東・東北豪雨に対して、「何を学んでいたんだろう」という気持ちになっています。
写真の左側が国土交通省関東地方整備局江戸川河川事務所のライブカメラ
国土交通省関東地方整備局江戸川河川事務所のライブカメラ（流山水位流量観測所）の映像
【流山橋の上流】
流れてきた大量ゴミ（草刈りした草？とペットボトルなど）が堤防と樹木の間に溜まっていました。
■ 流山橋
【JR武蔵野線の橋梁と流山橋】
■ 流山高水位左岸第一見通杭
■ 武蔵野線江戸川鉄道橋
武蔵野線江戸川鉄道橋の橋脚に深度に対応した目盛りが表示されていました。現在の水位から約1.8m上の部分で橋脚の色が異なっていることから、台風19号による高水位を理解できました。
■ 東京ガス 江戸川ガス橋
江戸川ガス専用橋耐震化工事が平成31年6月15日までとして行われていましたが、工事完了した状態で台風19号を迎えました。
■ つくばエクスプレスの江戸川橋梁
つくばエクスプレスは台風のために10月12日の午後2時から運休となり、10月13日の午前8時に運行を再開しました。つくばエクスプレスの江戸川橋梁の橋脚の上部と脚の間にうっすらとうす茶色の横線が認められ、水面から約1.8mの高さらしいこともあって「あの位置まで水位があったのか」となりました。
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江戸川ガス専用橋耐震化工事: 南流山通信ブログ
http://s-nagareyama.sblo.jp/article/185879439.html
台風19号と瓦の修理：ロボット人間の散歩道：SSブログ
https://robotic-person.blog.ss-blog.jp/2019-10-15
江戸川河川維持管理計画【国土交通大臣管理区間編】（平成29年3月、国土交通省関東地方整備局江戸川河川事務所）
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000670277.pdf
流山市河川図
https://www.city.nagareyama.chiba.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/013/870/kasenzu.pdf
気象庁 | 災害時気象報告 平成27年９月関東・東北豪雨及び平成27年台風第18号による大雨等
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/saigaiji/saigaiji_2015/saigaiji_201501.html
平成27年９月関東・東北豪雨の情報｜国土地理院
https://www.gsi.go.jp/BOUSAI/H27.taihuu18gou.html
資料１ 平成２７年９月関東・東北豪雨災害の概要（第１回水害WG）
http://www.bousai.go.jp/fusuigai/suigaiworking/pdf/dai1kai/siryo1.pdf
平成 27 年 9 月関東・東北豪雨における災害情報の伝達と避難行動：避難行動と情報入手の実態（第15回都市水害シンポ概要集原稿）
https://www.jsce.or.jp/branch/seibu/symposium/pdf/article_15_01.pdf
関東・東北豪雨による報告書0524修正.pdf（2015 年関東・東北豪雨災害 土木学会・地盤工学会合同調査団関東グループ）
http://committees.jsce.or.jp/report/system/files/%E9%96%A2%E6%9D%B1%E3%83%BB%E6%9D%B1%E5%8C%97%E8%B1%AA%E9%9B%A8%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E5%A0%B1%E5%91%8A%E6%9B%B80524%E4%BF%AE%E6%AD%A3.pdf
台風19号、関東地方をはじめ東北、信越地方の広い範囲に大きな被害が出ていますね。被災された方たちにはお見舞い申します。
私は静岡市在住ですが先週は県内に上陸するという予報が出ており「狩野川台風」再来のように報道されていて食欲が落ちました。最大瞬間風速が60ｍ近くと予想されていましたので（実際は静岡市で最大24.5ｍ 12日18時20分）窓ガラスの内側にテープを張りまくりましたが、幸い台風の進路の西側だったためか事なきを得ました。
by sabineko (2019-10-16 08:23)
＞sabineko さん、
上陸時は愛知県にいたため、流山で台風19号を感じることはできず、人の話を聞く程度となっています。常総市の時のようにお手伝いに行きたいと思うのですが、ボランティア活動の行事の関係で動くことができず、・・。
ニュースで報じられる被害状況から「毎年、このような台風が襲来することを想定して行動する必要がある」を実感させられています。
by robotic-person (2019-10-16 13:09)