SSブログ

ETV特集「あるダムの履歴書~北海道・沙流川流域の記録~」 [科学技術とジャーナリズム]

 2月21日午前10時からNHK BS2の「あなたのアンコール サンデー」でNHK教育テレビのETV特集「あるダムの履歴書~北海道・沙流川流域の記録~」(2月7日放送)が再放送され、たまたま、チャネルを合わせたのですが、見入ってしまいました。ディレクターが1988年から撮りためた映像の記録を交えながら、日本のダム建設の課題を検証する番組で、NHKがまだ、このような番組をつくる力があることを確認し、安心しました。

 番組は少数民族であるアイヌの人たちの権利を踏みにじってきた日本の姿と、田中角栄に象徴され、いまだに続く土建国家の行政という2本の軸で構成されます。
 違法なダムとして司法の裁きを受けながら「できてしまったから」と壊せない二風谷ダムの、想定ダム寿命より大幅に短い期間での堆砂による治水効果の喪失(有識者から指摘を受けながら不適切な場所にダムを建設した行政)、そして平取ダムの建設の推進。
 行政の平気で虚言をなしてきた(そして現在もなしている)姿は、昔、アイヌの人たちから土地を奪ってきた日本人の姿と重なります。また、現在の行政の姿はタコが自分の足を食べているようなおぞましささえ感じる近視眼的で無責任なものです。アイヌの人たちの百年先を考えた植林活動との対比は、そのことをより強く感させます。

 諫早湾干拓、長良川堰、累々たる失政の証拠が残り、また、このような番組が流されても行政の担当者の面の皮は厚く、何も感じなんだろうなあと考えてしまいます。

-------------------
ETV特集
http://www.nhk.or.jp/etv21c/index.html

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0