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「磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ」、WEBサイト「関東大震災映像デジタルアーカイブ」 [本と映像・音楽の話]

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 2015年のblog「TANGE BY TANGE 1949-1959/丹下健三が見た丹下健三」TOTOギャラリー・間)の展示をみたこと、2018年のblogで丹下健三設計の東京カテドラル聖マリア大聖堂へいったことを書きました。ただ、丹下健三氏が設計の東京都庁第一本庁舎(1990年竣工)については、「高さ243mの建物、地上202mの45階の展望室から1度は都内の眺望をみなければ」と思いながら、足が向かず、竣工から30年以上経ちましたが、まだ、建物内に入っていません(COVID-19の対応で現在、展望室は閉室中)。
 パリのノートルダム大聖堂の形をモチーフにしたとされる建物デザインは「バブルの塔」と揶揄されるようにゴチャゴチャしていて、シンプルなデザインが好きな私の好みでないこと、また、システム工学を学んでいたことから「機能を集中させた場合、そこがやられたらシステム全体が停止する」というのが常に頭にあり、映画 ”The Towering Inferno”(1974年公開)を観た影響もあるかもしれませんが、日本の場合、関東大震災のような大規模震災に見舞われることは防げないため、「リスクマネジメントの面で問題」と考えていて設計にも共感できなかったことがありました(東日本大震災による長周期地震動で揺れる西新宿の建物の映像をニュースで見てその思いを更に強くしました)。
 海抜の低い地域に多数の超高層マンションを建設している不動産業界、自社の利益だけで居住者の安全な暮らしについて全く念頭にないのが明らかに思われてしまいます。
 平松剛(著)「磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ」(2008年、文藝春秋)を
BOOKOFF SUPER BAZAAR イトーヨーカドー流山店で見つけ、旧都庁舎の設計が丹下健三氏だから、安直に丹下健三氏の提案を選んだのか?」と当時、考えていたことを思いだし、入手しました。(税込1,690円→税込220円)
 1923年9月1日の関東大震災の発生から98年、以前、「関東大震災69年周期説」が唱えられていましたが、「<防災週間>関東大震災 消えた「69年周期説」」(2018年9月2日、ウェザーニュース)で解説のように「70〜80年に1回発生するM7クラスのプレート内地震、約200年に1回発生するM8クラスのプレート間地震を混同しての説」であることが明らかにされました。ただ、「大地震の備えをしておかなければならない」という現実は変わりません。

追記
 国立映画アーカイブがWEBサイト「関東大震災映像デジタルアーカイブ」を開設しました(お知らせ)。「2023年9月1日までに2年をかけて、所蔵する関東大震災関連の全ての映画を公開していく予定」とのことです。

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