シンポジウム『死刑廃止の実現を考える日』（2018年10月23日、弁護士会館）他：ロボット人間の散歩道：SSブログ

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シンポジウム『死刑廃止の実現を考える日』（2018年10月23日、弁護士会館）他　[展示会、セミナー、博物館等] [編集]

　シンポジウム『死刑廃止の実現を考える日』（10月23日 17:00～20:00、弁護士会館２階講堂「クレオ」ＢＣ）と「刑務所の「いま」を知る写真展」（10月23日～11月2日、弁護士会館１階エントランス）の案内が、日本ソーシャル･ジャスティス･プロジェクトとNPO法人監獄人権センターで運営・管理される、日本の死刑に関する統計資料、刑事司法の諸問題に取り組んだ論文・エッセイ集、死刑をめぐる映像ドキュメンタリーなどの情報提供を行うウェブサイトCrimeInfoから案内のあったことを9月のblogで紹介しました。そして10月23日、弁護士会館へ行きました。

弁護士会館２階講堂「クレオ」ＢＣへの階段

　参加人数は160席の会場の約2/3の席がうまっている感じでした。そして開会挨拶の後、まず、ゲストスピーチとして駐日英国大使のポール・マデン氏から、英国が冤罪事件を契機として死刑を廃止したこと、駐日欧州連合代表部公使／副代表のフランチェスコ・フィニ氏からEUの日本への死刑廃止の働きかけなどについて講演いただきました。
　基調報告「(1) 日本の死刑制度と７月大量執行の問題点・国内社会への波紋」（死刑廃止及び関連する刑罰制度改革実現本部）、「(2) 国際社会への波紋」（同本部）の後、基調講演「死刑廃止を哲学する」（萱野稔人教授（津田塾大学総合政策学部）；「死刑その哲学的考察」（2017、ちくま新書）の著者）、そしてトークセッション「２０２０年までの死刑廃止を目指して」がありました。トークセッションのスピーカーの伊藤智永氏（毎日新聞編集委員兼論説委員）がジュネーブ駐在中の2011年に書かれた朝刊の連載「人権と外交　死刑は悪なのか」が講演資料に含まれ、日本の状況について考えさせられました。　
　オウム真理教の13人の死刑執行が7月になされましたが、その時、再審請求中であった人も含まれていたことに驚かされたことを講演の中で思い出しました。
　検察が無罪を証明する証拠を隠蔽することで冤罪を生み出しています。そしてその一部が問題として顕在化しています。シンポジウムへ行く車中で、昔、見た冤罪に関する映画「死刑台のメロディ」（"Sacco and Vanzetti"）を思い出しました。冤罪を覆すためにも死刑廃止は必要と思います。なお、「無期刑は10年以上の懲役を受ければ仮釈放」というのが記憶に残っていたのですが、今日は重罪の厳罰化で30年、40年の懲役を受けないと仮釈放されない状況があることを講演の中で知りました。死刑廃止とともに終身刑の法制化が必要なことを考えさせられました（無期刑（無期懲役・無期禁錮）と終身刑との違いは？～日本の刑罰～ | 刑事事件弁護士相談広場）。
　「シンポジウムに参加してよかった」です。なお、写真展は千代田区立日比谷図書文化館で開催時に見たもの（blog）が巡回で展示されたもののようでした。

■　日比谷図書文化館
　シンポジウムの後、日比谷図書文化館に行きました。1階特別展示室では特別展「江戸から東京へ～江戸城無血開城から東京の新たな幕開け～」（10月5日～12月2日）が開催中ですが、観覧時間を過ぎていたため、1階に置かれたイベントのチラシを頂戴し、3階に上がって特別展に関連する展示があることを確認し、館を出ました。