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世田谷で高い放射線量が検出された事件と専門家 [科学技術とジャーナリズム]

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 世田谷で高い放射線量を検出された事件、結局、その住宅の床下からラジウムの入ったビンが見つかったことで一件落着となりました。
 NHKのテレビのニュースで「放射性物質が集まりやすい地形」などと原因を解説する専門家らしい先生が何人か、登場していましたが、「赤っ恥をかいた」というところです。その先生方、住宅街で毎時約2.7マイクロシーベルトの放射線量が計測されること自体、何か、おかしいと考えなかったのでしょうか?
 NHKの担当者が複数の専門家に問合せし、仮に「住宅の中が怪しいのではないか?」と答えた先生がいたのに関わらず、担当者の期待する答えをする人物を選んで映像としていたとしたら、かなりの問題となります。原因について複数の可能性があることがわかった場合、それを示すのが正しい報道のあり方ですので・・。どのような過程を経てあのような報道になったかはその現場にいる人間でないとわかりませんが、気にかかるところです。

 「何かあるとにわか専門家がマスメディアに登場し、誤った内容を平気で語るから問題だ!」と私の知るある先生(原子力分野)が自著の中で憤慨の言を書かれていたことを、また、思い出してしまいました。

 放射性物質が住宅に置かれていた今回の事件、氷山の一角に過ぎないと考えられます。


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世田谷の放射線、床下のラジウムから 原発は無関係  :日本経済新聞
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819695E3E1E2E7E18DE3E1E3E2E0E2E3E39191E3E2E2E2

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うえいぱうわ

テレビ屋さんは、はじめに受けそうな筋書きを考えて、
それに会った材料を集めて編集して番組を作ってる
と思います。たとえそれが間違いだとしても作って
いる人達は気にもしないでしょう。テレビ屋さんって
基本的に投げっぱなしですし。最近はテレビ屋さんが
信用出来ないので、ほとんど見てません。
by うえいぱうわ (2011-10-15 23:10) 

robotic-person

NHKでは報道局と制作局があって、報道局は事実関係を重視する姿勢がとられているといわれますが、それが単に「誰かがいったから」となってしまったら困り物ですね。
by robotic-person (2011-10-15 23:32) 

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