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「戦争調査会 幻の政府文書を読み解く」 [本と映像・音楽の話]

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 8月15日の「NHKニュース おはよう日本」の中で、釜石市郷土資料館で開催の令和3年度企画展「釜石の捕虜収容所 ―記録と記憶を後世へ―」展(7月14日~8月30日)を導入として、釜石の捕虜収容所長だった祖父の手記から、収容された人に連絡をとろうとして断られたことを契機にNewsWeekの記者となった小暮聡子氏が紹介されました。
 日本の捕虜収容所が劣悪な状況であったことは何かで耳にした記憶がありますが、130もの捕虜収容所があったことは知りませんでした。そして小暮さんの指摘する「勝手に終止符を打つ」という言葉は、外交を含め、日本の国の多くの対応にあるように思われ、「まだ、終わっていない・・」と考えさせられました。
 8月10日 23:31からNHK Gで再放送のNHKスペシャル「忘れられた戦後補償」を再び見ました。軍からの横滑りの厚生省の役人によって軍属への恩給は復活したのに対して民間人への補償は無視され続け、現在も担当省が決まっていず、その状態が続くことが・・。それは今日の日本の行政の人権を軽視した様々な行動の背景にあるように思われてなりません。
 NHK BSPで昭和の選択 「太平洋戦争 東條英機 開戦への煩悶」が8月10日に再放送されました。
 井上寿一(著)「戦争調査会 幻の政府文書を読み解く」(2017年、講談社)をBOOKOFF豊田朝日店で入手しました。(税込520円→税込110円)
 太平洋戦争(リンク先はNHK for School)に敗戦した後の幣原喜重郎内閣において、アジア・太平洋戦争敗戦の原因および実態の調査を目的に戦争調査会が設置されましたが、GHQの意向を受けた吉田茂内閣により調査結果を報告書にまとめることなく、1946年9月30日付で廃止されたとのことです。そしてこの戦争調査会の書類について国立公文書館所蔵資料を中心に 広瀬順皓 (監修・解題) 「戦争調査会事務局書類」(全15巻、2015年、ゆまに書房)がまとめられていたことを下記の目次で構成される本書から知りました。

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