FinePix HS50EXR:内蔵フラッシュ [2. 道具(カメラ)]
FinePix HS30EXR(左)、FinePix HS50EXR(右)
FinePix HS50EXRのデザインについて先のblogで書きました。本blogはその続きで内蔵フラッシュについて書きます。
HS30EXRの鏡筒の直径はφ53mm(ズームリングの外径は63mm)、広角端でのレンズ長(レンズのボディ取付位置からレンズ先端までの長さ)は約74mm、内蔵フラッシュを出すとレンズのボディ取付面から約10mm前方、レンズ中心から約77mmに発光部が位置します。これが広角端でフラッシュ光がレンズにケラレない位置といえます。
HS50EXRの鏡筒の直径はφ61mm(ズームリングの外径は69mm)、レンズ長は約84mmでHS30EXRより約10mm長くなりました。HS30EXRと同じポップアップ機構の内蔵フラッシュとしたらEVFの前の部分をズームリングの操作がやりにくくなるほど長くする必要が生じ、「ネオ一眼」のデザインとしては破たんしてしまいます。
FUJIFILM X-S1の内蔵フラッシュはスライド式のポップアップ構造(二軸跳ね上げ式フラッシュ)を採用することで、発光部の位置を前上に位置決め可能としています。HS50EXRもX-S1と同様の機構で発光部がレンズのボディ取付面から約22mm前方、レンズ中心から約82mmの高さを実現し、広角側でのレンズ先端によるフラッシュのケラレを防いでいます。
FUJIFILM X-S1のデザインはこのような面でもFinePix HS50EXRに活かされています。
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FinePix HS50EXR:デザインについて:ロボット人間の散歩道:So-netブログ
http://robotic-person.blog.so-net.ne.jp/2014-03-16
FinePix HS50EXR Maniac 発行:ロボット人間の散歩道:So-netブログ
http://robotic-person.blog.so-net.ne.jp/2014-03-18
FinePix HS50EXR Maniac
http://www.minami-nagareyama.org/editor/FXHS50maniac.html
ポップアップ機構一つとっても沢山の特許が出願されているように、工夫の集大成ですよね。
by えがみ (2014-03-24 23:19)
>えがみさん、
デジタルカメラ、電子部品の塊なのですが、ズームレンズのカム機構、内蔵フラッシュの機構などに、(昔、機械設計していたためか)、ついワクワクしてしまいます (^_^;
by robotic-person (2014-03-24 23:43)
この前、私の手元に届いたX-S1をいじくり回していて、
内蔵ストロボが上に開くだけでなく、前にせり出すと
いう動きをみて、密かに感動してました。
こういう細かい部分の設計にも、いろいろ気をつかって
いるんでしょうねえ。
by うえいぱうわ (2014-03-26 23:02)
>うえいぱうわさん、
X-S1のご購入、おめでとうございます (^_^)
「X-S1、いいなあ~」と思いながらも、発表直後にHS50EXRのMFを操作しての感動が忘れられず、また、「望遠○○」もあって・・ (^_^;
「フラッシュの発光がレンズ先端でけられて影ができるのを防ぐ」という基本的な設計条件なのですが、狭いスペースの中にそれを実現するための機構を納めた開発者の苦労を考えると、限られた空間で機構を納めるために泣かされた自分の姿が重なってきて・・
by robotic-person (2014-03-26 23:24)