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企画展「日本の家 1945年以降の建築と暮らし」(2017年7月19日~10月29日、東京国立近代美術館) [展示会、セミナー、博物館等]

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 先のblogのように東京国立近代美術館工芸館で開催の所蔵作品展「こども×おとな工芸館 調度[黒ハート]ハッピーのかたち」(7月4日~9月3日)を楽しんだ後、目的の東京国立近代美術館本館で開催の企画展「日本の家 1945年以降の建築と暮らし」(7月19日~10月29日)を見ました。展示で、まず、気になったのが、1970年代から日本の住宅建築に大きな影響を与えたツーバイフォーについてちゃんと取り上げられていないことでした。
 清家清先生の設計による「斎藤助教授の家」を模した実寸代の家の展示があるのは嬉しかったのですが、なぜか、多くの展示物は心に響いてきません。「なぜだろう?」と展示を見ながら考え、「そうだった」と気付くことがありました。私は20代の時にバリアフリーデザイン(→ ユニバーサルデザインと表現されるようになる)に関心を持ち、「多くの人が使いやすいこと」を住宅の理想と考えてきました。しかし、展示ではこの面の解説もありませんでした(公団などの集合住宅の建設は標準化を推し進めましたが、ツーバイフォーとユニバーサルデザインが日本の住宅建築の基本となるモジュール寸法を広げてきたと考えています)。「機能性を優先したら全て同じような建築物になりかねない」という思いが設計者にあるかもしれません。でも機能性を犠牲とした安藤忠雄の「住吉の長屋」が評価されることを未だに理解できない私は「建築家は芸術家でなく、技術者ではないか」と考えています。
 素直に企画展を楽しめなかったのは、期待が大きすぎたのかもしれません。

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清家清「斎藤助教授の家」

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■ 所蔵作品展「MOMATコレクション」
 前回、東京国立近代美術館に来たのはblogより、3月でした。その時から所蔵作品展「MOMATコレクション」の展示も変わっていました。

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藤田嗣治「五人の裸婦」(1923年)

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中村宏「基地」(1957年)

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小島信明「ボクサー」(1968年)

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東京国立近代美術館
http://www.momat.go.jp/am/
日本の家 1945年以降の建築と暮らし | 東京国立近代美術館
http://www.momat.go.jp/am/exhibition/the-japanese-house/
ツーバイフォーとは - 一般社団法人 日本ツーバイフォー建築協会
http://www.2x4assoc.or.jp/index_build.html
住吉の長屋 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%8F%E5%90%89%E3%81%AE%E9%95%B7%E5%B1%8B

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