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FUJIFILM XQ1 : レンズと絞り羽根、撮影モード、液晶モニター 他 [2. 道具(カメラ)]

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 『メモ用カメラ遍歴』で2005年より現在までFinePix Fシリーズを6機種7台使用していることを書きました。また、それらのカメラを勝手本Maniacシリーズの題材として書いているため、比較的Fシリーズについてはよく知っていると思います。
 FUJIFLM XQ1、サイズは小さいですが、使うほどにFinePix Fシリーズにはない機能があり、FUJIFILM Xシリーズとして撮影者が関与できる部分が多いことに気付かされます。そしてパフォーマンス設定「節電」、マナーモード 「ON」、超解像ズーム「OFF」、そして撮影モードPで記録画素数M4:3とすることで450枚を超えて撮影できることを確認し、メモ用カメラとしても重宝することがわかりました。

■ レンズと7枚絞り羽根
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 FUJIFILM XF1FUJIFILM XQ1、共に撮像素子は2/3型で、レンズは焦点距離f=6.4mm~25.6mm(35mm判換算:25mm~100mm相当)、開放F値F1.8(広角)~F4.9(望遠)、レンズ構成6群7枚(非球面4枚7面)です。レンズの特徴の「非球面の超高屈折率レンズを含む6群7枚のすべてに光学特性に優れたガラス素材を採用」、「収差を抑える非球面レンズやEDレンズも贅沢に使用」、「全レンズの両面にフジノン独自の多層コーティング処理技術「HT - EBC(High-Transmittance EBC)」」、「レンズ4枚をシフトさせる独自の手ブレ補正機能」も共通です(詳しくは『XQ1レンズ X Story FUJIFILM』)。
 富士フイルムのFUJIFILM XQ1 製品の特長で「F1.8の明るいレンズと6枚絞り羽根は、美しいボケ味で被写体をぐっと引き立てます。」と書かれていたのに対して、価格.comのFUJIFILM XQ1 のクチコミ掲示板「XQ1は7枚絞り羽根です」があり、私もFinePix HS50EXRにクローズアップレンズMCON-35をつけてFUJIFILM XQ1 の絞り羽根を撮影し、7枚絞り羽根(上の写真)であることを確認しました。FUJIFILM XF1の絞り羽根についてはblog『-お写ん歩-』の「FUJIFILM XF1 / 神戸 日の出 メリケンパーク(メリケン波止場) - 」で掲載の写真で6枚の多角形絞りであることを確認させていただきました。そして久し振りに富士フイルムのFUJIFILM XQ1 製品の特長のWebサイトを見たら、「・・・7枚絞り羽根は、・・・」に訂正されていました。XQ1のWebサイトの制作、XF1をベースとしてチェックが漏れてしまったという裏事情が見えてきます・・ (^_^:
 XF1からXQ1に変化した点は、撮像素子がEXR CMOSセンサーからX-Trans CMOSセンサーに、そして手動ズームが電動ズームに変わった程度に以前、考えていたのですが、ボケ味にも関係する絞り羽根枚数にも手を入れられていて、『XQ1センサー X Story FUJIFILM』で「解像度のピークをF1.8で実現」、また、『点像復元技術 X Story FUJIFILM』で「XQ1も絞り込んでの撮影でシャープな画像が得られます。」の記載に対して「絞り値をあまり気にしないで使えるな・・」程度に考えていたのですが、「7枚絞り羽根となったのは点像復元技術とも関係するのかな・・」となりました。

■ 撮影モード
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 FUJIFILM XQ1には私がこれまでFinePix Fシリーズなどで見慣れた撮影モードEXRはなく、その代わりSR+(アドバンストSRオート)があります。撮影モードAdv.、SPはFシリーズで慣れていますが、Filter、C(カスタム)モードがあるのが目新しく感じます。XQ1の用途がメモ用カメラのため、従来のFシリーズと同様、撮影モードPとして、撮影感度をAUTO(800)、ダイナミックレンジAUTOを常用としています。なお、撮影モードPでプログラムシフトが使えます(但し、内蔵フラッシュは収納状態で、感度設定はAUTO以外、ダイナミックレンジの設定もAUTO以外の時)。
 撮影モードMは今さら気づいたことなのですが、感度設定をAUTOにすることで、PENTAX K-5IIsのTAvモードのように使えます。そして撮影モードMで特定の値の感度に設定した場合、マニュアル時モニター露出反映を「ON」にすることで撮影結果のシミュレーションができます。絞り込み(プレビュー)機構のある一眼レフカメラを思い出させる機能で、積極的にこのモードを使いたくなります (^_^)
 また、露出補正が±3.0の範囲で調整できるのは便利です。

■ 液晶モニター
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 FinePix F900EXR、写した時の(記憶の中の)液晶モニターの画像とPCモニターで見る画像を比較し、(例えば明るくて)写っていないと思えたものが写っているのを確認し、これをフィードバックして「液晶モニターで判別できないけれど写っているだろう」という勘を養って撮影している状態といえます。先般、三四郎池でFinePix F900EXRとFUJIFILM XQ1の比較撮影で、F900EXRの液晶モニターでは表示されていないものが XQ1の液晶モニターでは表示されていることに気付かされました(液晶モニターのモニター明るさは標準設定)。共に高コントラストで明るく広視野角のプレミアムクリア液晶とする「3.0型TFTカラー液晶モニター 約92万ドット」を装備していますが、単純に液晶モニターのモニター明るさのデフォルトの設定がXQ1の方がマイナス側になっているというレベルでなく、XQ1の方が表示能力が高いように思えてなりません。
 上記の撮影モードMにおける「マニュアル時モニター露出反映」の機能、後述のホワイトバランスのAUTOの中のWBシフトの機能など、この液晶モニターの性能に自信があることから実現されているように思われます。
 液晶モニターは外光の影響を強く受けますが、撮影においてとても重要な構成要素です。仕様上はサイズと画素数、液晶の構造で比較される程度ですが、ダイナミックレンジなどの表示性能に関わる指標が示され、性能が競われたらと思います。
 FUJIFILM XQ1の液晶モニターの表示デザインはFinePix F900EXRと比較すると、Xシリーズらしく、スクエアな感じのものとなっています。XQ1を使用する時の私の液晶モニターの表示設定は、水平度をチェックできるように「カスタム」を常用としています。なお、「画面のカスタマイズ」のヒストグラムのチェックを外して非表示とすることで、ヒストグラムの部分で被写体が隠されないように、また、ヒストグラム表示のためのエネルギー消費の低減を図っています(上図)。

■ ホワイトバランス
 ホワイトバランスの色温度を細かく設定できる機能、そしてホワイトバランスのAUTOの中のWBシフトの「モニターを見たままで、R(赤)⇔ Cy(シアン)方向、B(青)⇔ Ye(黄)方向に±9段の調整ができ、実際の画像を確認しながらの撮影が可能です。」とする機能、積極的に使いたくなります。

■ AFフレームのサイズ変更とMF
 「フォーカスエリア選択」で表示された液晶モニター上でコマンドダイヤルを回すことでAFフレームのサイズが50%, 75%, 100%(標準), 125%, 150%の範囲で変更できます。最初、50%の設定で使い始めましたが、被写体によってはピント合わせに時間がかかることもあり、常用は100%の標準設定とし、ピンポイントにフォーカシングしたい時に50%を使うことにしました。そして連続撮影を必要としない時は影画像表示を「画像拡大チェック」にし、撮影直後にブレなどの有無をチェックして必要があれば撮り直しを行っています。
 なお、AFで思ったところにピントがあわない時、MFが使えるのは安心です。MF時、セレクターダイヤルのマクロ側を押すとワンプッシュAFとして使用でき、MF操作を素早くできます。

■ コントロールリングをズームに割り当て
 本機のデザイン面のサイズの制約からFUJIFILM X20のようなダイレクトな操作I/Fはありませんが、FUJIFILM機に慣れていることから操作に迷うことはありません。そしてE-Fnボタンによる背面各ボタンの機能の割り当てを切り替えることができるのは便利です。
 撮影モードPを用いることが多いですが、E-Fnボタンで早速、コントロールリングをズーム用に割り当てました。これは過去の富士フィルム機との付き合いからシャッターボタンの周囲にズームレバーを配置しているモデルでは、ズームレバーの操作に対するレンズ動作の不調が生じることが多いため(接点の経年劣化?)、これを回避する意味もあります。

■ 最大撮影枚数
 FUJIFILM XQ1を入手してフル充電し、SDHCカードとして16GBのTOSHIBA EXCERIA Type2 CLASS10 UHS-I対応のSD-H16GR7WA6を用い、記録画像サイズL4:3とし、最初、しばらく撮影モードSR+(アドバンストSRオート;常にピント合わせを続けるため、バッテリーの消耗が早い)を使用し、その後、AUTOで撮影したところ、仕様上の標準撮影枚数の約240枚を超え、318コマを撮影できました。私のFUJIFILM XQ1の主用途はメモカメラのため、常用の記録画素数はM4:3とし、必要に応じてL4:3を使うことにしました。そし上述のようにパフォーマンス設定は「節電」、超解像ズームは「OFF」、そしてマナーモード * は「ON」、撮影モードPでM4:3では457コマが撮影できました(表示設定の撮影画像表示は「画像拡大チェック」)。
 最大撮影枚数はカメラの設定、使用するSDカード、温度環境など環境条件、被写体などで変化すると考えられ、また、XQ1の開放絞りのF1.8を活かすため、ズーム操作することがFinePix F900EXRと比して少ないこともあるかもしれませんが、400コマを越えて撮影できるのはメモ用カメラとして心強いものがあります。

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メモ用カメラ遍歴:ロボット人間の散歩道:So-netブログ
http://robotic-person.blog.so-net.ne.jp/2014-07-14
FUJIFILM XQ1 製品の特長 富士フイルム
http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/x/fujifilm_xq1/features/
価格.com - 『XQ1は7枚絞り羽根です』 富士フイルム FUJIFILM XQ1 のクチコミ掲示板
http://bbs.kakaku.com/bbs/J0000010873/SortID=17714690/
About XF1 FUJIFILM XF1
http://fujifilm-x.com/xf1/ja/about.html
FUJIFILM XF1 / 神戸 日の出 メリケンパーク(メリケン波止場) - -お写ん歩-
http://www.yaotomi.co.jp/blog/walk/2013/01/fujifilm-xf1.html
ISO感度を上げるとシャッタースピードの下限が変化する。
http://faq.fujifilm.jp/digitalcamera/faq_detail.html?id=110101400&pnum=1815
マニュアルフォーカスのピント合わせを短縮するには。(XQ1)
http://faq.fujifilm.jp/digitalcamera/faq_detail.html?id=110101380&pnum=1815
・ マクロだけと思っていたら、MF時にワンプッシュAFとして使用可能
DISP-BACKボタンを長押ししてもマナーモードになりません。
http://faq.fujifilm.jp/digitalcamera/faq_detail.html?id=110101377&pnum=1815
・ FUJIFILM XQ1及び平成26年発売の機種より、DISP/BACKボタン誤操作防止のため変更させていただきました。


FUJIFILM プレミアムコンパクトデジタルカメラ XQ1 ブラック F FX-XQ1B

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  • 出版社/メーカー: 富士フイルム
  • メディア: Camera






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コメント 2

えがみ

文章更正の人も大変ですね。
おそらく羽の枚数が写りに影響することをご存知ない方だったのでしょう。
by えがみ (2014-08-11 22:38) 

robotic-person

>えがみさん、
デジタルカメラの開発・調達・生産に関わる部門と、WEB制作をする部門(広報?)と情報格差があるのですかね (^_^;

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富士フイルム デジタルカメラの事業体制を強化 開発・調達・品質保証部門を大宮地区に移転し、商品力の強化と開発のスピードアップを推進 ニュースリリース 富士フイルム
http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_0401.html

by robotic-person (2014-08-11 23:54) 

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