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FinePix F900EXRとFUJIFILM XQ1の周辺画質とダイナミックレンジの比較 [2. 道具(カメラ)]

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FinePix F900EXRとFUJIFILM XQ1


 メモ用カメラとしてFinePix F900EXR(有効画素数1600万画素1/2型)に、光学ローパスフィルターレスのFUJIFILM XQ1(有効画素数1200万画素2/3型)を追加入手して期待したのが、画質の向上、そして若干ですがダイナミックレンジの拡大です。そこでアバウトな実験ですが、比較してみました。

■ 周辺画質の比較
 FinePix F900EXRの最大記録画素数16Mでは次の医学部2号館本館を広角端で撮影したものを等倍でトリミングした画像のように、石の継ぎ目などの線の周囲にノイズのようなものが生じ、また、画像の周辺の部分では1枚1枚のタイルは全く識別できない画像となっています。このため、私はPCディスプレイで等倍で見て気持ちのよい画像から記録画素数は4M(2304×1728)に設定しています * 。これにより画像中央の継ぎ目などのノイズ感はなくなり、画像の周辺部は甘い描写になりますが、レポートやblog用として伝えたいものを中央に配置し、画像サイズも1024×768画素や512×384画素を用いる分には実用上、全く問題ありません。ただ、文字で埋められたパネル全体をクリアに撮影したい場合もあり、周辺画質の向上と常用の記録画素数の増を図るためにFUJIFILM XQ1の入手となりました。
 次にFinePix F900EXR(記録画素数16M)、FUJIFILM XQ1(同12M)で撮影した画像を示します。XQ1の画像、最大記録画素数でもPCディスプレイで等倍で見られるレベルで、画像周辺の画像は若干、甘くなりますが、タイルの1枚1枚が識別できるレベルです。そこで記録画素数の常用はM(2816×2112)とし、必要に応じてL(4000×3000)を使うことにしました。

* : FinePix HS30EXR、FinePix HS50EXRと使用していて、これらのブリッジカメラのレンズサイズのことを考えると、35mm判換算25~500mmの20倍ズームの望遠をFinePix F900EXRのサイズに納めるには画質的に無理があることを実感させられます。

【FinePix F900EXR】
DSCF0032-20140724.jpg
ISO 100, F7.1, 1/250 秒

DSCF0032-20140724a.jpg
中央部

DSCF0032-20140724b.jpg
右端

【FUJIFILM XQ1】
DSCF0333-20140724.jpg
ISO 100, F5.6, 1/350 秒

DSCF0333-20140724a.jpg
中央部

DSCF0333-20140724b.jpg
右端


■ ダイナミックレンジの比較
 FinePix F900EXR(1/2型(6.4mm×4.8mm), 有効画素数:1600万画素)に対してFUJIFILM XQ1(2/3型(8.8mm×6.6mm), 有効画素数:1200万画)、1画素の面積は単純計算ですが、約2.5倍となり、ダイナミックレンジの拡大の効果が気になります。そこで三四郎池の石橋を被写体に各機の撮影モードをPに設定し、最大記録画素数でダイナミックレンジ100%, 200%, 400%(ISO 100, 200, 400)に変えて撮影してみました。
 両機とも石橋越しの対岸の樹がダイナミックレンジ100%では白トビしていたのが400%になると色が乗ってくるのがわかります。 F900EXRとXQ1の比較では、XQ1の画像の手前の池がより暗く表現されていることがわかります。そして石橋越しの対岸の樹の描写についてXQ1の方がディティール感を残しているのがわかります。アバウトな比較撮影実験ですが、XQ1によりダイナミックレンジ拡大の効果が得られたといってよいのではないかと思います。なお、常用のダイナミックレンジの設定はF900EXRと同様、XQ1もAUTOとしました。

【FinePix F900EXR】
DSCF0034-20140724.jpg
DSCF0034-20140724b.jpg
ダイナミックレンジ100%(100、F3.5、1/30 秒)

DSCF0035-20140724.jpg
DSCF0035-20140724b.jpg
ダイナミックレンジ200%(200、F3.5、1/56 秒)

DSCF0036-20140724.jpg
DSCF0036-20140724b.jpg
ダイナミックレンジ400%(400、F3.5、1/110 秒)

【FUJIFILM XQ1】
DSCF0344-20140724.jpg
DSCF0344-20140724a.jpg
ダイナミックレンジ100%(100、F1.8、1/125 秒)

DSCF0345-20140724.jpg
DSCF0345-20140724a.jpg
ダイナミックレンジ200%(200、F1.8、1/250 秒)

DSCF0346-20140724.jpg
DSCF0346-20140724a.jpg
ダイナミックレンジ400%(400、F2.5、1/250 秒)


■ まとめ
 メモ用カメラは常時携行に負担にならないサイズ、重量であることが重要と思います。カメラを持たないででかけた時、スマートフォンのHYBRID W-ZERO3がメモ用カメラとして活躍してくれますが、手に馴染み、素早く操作でき、撮影した画質について想像がつくのはやはり常時携行のメモ用カメラです。
 FinePix F900EXRは遠くの被写体を撮影するのに強力な道具となってくれ、その時は周辺画質の低下はまったく気になりません。一方、XQ1はこのような望遠撮影が必要ない時、画質面から強力な道具となってくれます。外出時、どちらを持ち出すか、悩みが増えました (^_^;

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FinePix F900EXRのズーム倍率と絞り、シャッター速度、FINEPIXシリーズのこと:ロボット人間の散歩道:So-netブログ
http://robotic-person.blog.so-net.ne.jp/2014-01-17





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コメント 4

えがみ

流石にXQ1はしっかりしていますね。気になるカメラです。
by えがみ (2014-07-30 22:40) 

robotic-person

>えがみさん、
ホワイトバランスを色温度で調整できたり、フォーカスエリアのサイズを調整できたり、使いこなしが楽しいカメラです。なお、当初、撮影モードS, Mにして開放絞りでシャッター速度は最短1/1000でそれより、短い値を設定できなかったのですが、何をどう操作したためか、わからないのですが、現在は1/1200, 1/1600, 1/2000, 1/2500, 1/3000, 1/4000が設定できるようになっています (^_^;

by robotic-person (2014-07-31 00:38) 

うえいぱうわ

道具は使いようですけど、これは確かに迷うかも。
なかなかに悩ましいですね。どちらも携帯性には
問題の無いカメラですし。
by うえいぱうわ (2014-07-31 21:31) 

robotic-person

>うえいぱうわさん、
今は機能を覚えるため、XQ1を持ち出す頻度が高くなっていますが、それが一段落したらですね (^_^;
お元気そうでよかった (^_^)

by robotic-person (2014-07-31 22:24) 

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