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上杉隆著『ジャーナリズム崩壊』(2008年、幻冬舎新書) [本と映像・音楽の話]

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 先のblogで上杉隆著『ジャーナリズム崩壊』(2008年、幻冬舎新書)を入手したことを書きました。この本は記者クラブについて多くのページが割かれています。本書を読みながら「記者クラブの構造では、大本営が発表する内容を批判する記者は育たないし、大本営発表の記事しか、でてこない」を再確認することになりました (T_T)
 本blogをスタートのきっかけを11年以上前に書きましたが、早稲田大学大学院 科学技術ジャーナリスト養成プログラムで学ぶことが決まったことがありました。その前の約5年、編集や執筆に携わってきたハンドブックが発行に漕ぎつけ、「次に何をやろうか」となりました。そして1990年代に取り組んでいた人口の変化が「ある」産業分野へ及ぼす影響の研究で、その拠り所となる当時の厚生省の人口問題研究所の将来推計人口の計算内容が「こんな仮定は常識的にありえない。研究者ならこんなことはできない・・」とショックを受け、それ以来、行政などの発表する数値は単純に信用できなくなったことを思い出しました。それが「科学技術に関する知識を持ったジャーナリストが増えれば」という単純な気持ちに結び付きました。
 私が学んでいた頃、日本の記者クラブの閉鎖性が問題となっていましたが、2016年4月のGoHooで「「記者クラブ廃止」「独立機関設立」…国連特別報告者が提言 大手メディアはほぼ無視」とする記事を目にし、「情けない状況は変わっていない・・」です。
 本blogを書く際に日本記者クラブのWebサイトを確認しましたが、これを商売とする記者クラブ一覧情報館とするWebサイトがあるのを知りました。

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ジャーナリズム崩壊 | 株式会社 幻冬舎
http://www.gentosha.co.jp/book/b4878.html
上杉隆インタビュー『ジャーナリズム崩壊』はすでに始まっている |特別記事|ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/18
「記者クラブ廃止」「独立機関設立」…国連特別報告者が提言 大手メディアはほぼ無視 | GoHoo
http://gohoo.org/16042601/
日本記者クラブ JapanNationalPressClub (JNPC)
https://www.jnpc.or.jp/
記者クラブ一覧情報館
http://www.kisha-club.jp/
早稲田大学大学院 科学技術ジャーナリスト養成プログラム:ロボット人間の散歩道:So-netブログ
http://robotic-person.blog.so-net.ne.jp/2006-04-08
「客観報道」という偽善―ニュースには記者の意見がもっと必要だ | TechCrunch Japan
http://jp.techcrunch.com/2010/07/09/20100708we-need-more-opinions-in-news-not-less/

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ZUNYA

r-pさん、こんにちは。

(記者クラブ制度によって)自ら進んで“時の政権”のコントロール下へと堕落する「大本営ジャーナリズム(=マスコミという名の国家情報を寡占する組織)」に頼っていては、真相は何も分からないです。

←様々な意見はあるかと思いますが、少なくとも、僕なんかはそう危惧しています。

しかし、その危惧の一方で、『その社会に於ける“ジャーナリズムの健全性”を担保するのは、「発信する側」であれ、「受ける側」であれ、結局のところ、一人一人の「個人」という事になるのだ…』という事も、僕は最近、しきりに思うのです。

今、情報に対する判断力・読解力(=メディア・リテラシー)をもっともっと意識させる様な質の高い報道こそが最も必要なのに、バラエティー番組化というか、ワンフレーズ化、政局化というか…何だか意図的に(我々「受け手」に)自分のアタマで考えない様に考えない様に…と、(国家ぐるみで)大方のマスコミは巧妙に仕組んでいる様な気もします(というか、最近の選挙報道を見ても、私達は完全に“してヤラレて”しまっています…)。

先日、(国難と銘打ってテメエ勝手に)解散を宣言しましたが、いったいこの国の人々は何度ダマされるんだろう…とも思います。

「自由」も「民主」も「希望」も「社会」も「共産(≒共生)」も、(言葉としてはともかく)内実として全て無効化しているこの国にあっては、何も響きません…。

それでも…『消去法でも仕方ない!選挙には行かねば!』です!

by ZUNYA (2017-10-01 18:45) 

robotic-person

「メディアリテラシー教育の重要性が認識された」と思ったら文科省はコンピュータリテラシーにすり替えてコンピュータの導入に予算をつけました。「従順な国民をつくるために精力を傾注しているのでは」と思えてならない時があります。
by robotic-person (2017-10-01 21:31) 

ZUNYA

全くr-pさんの仰る通り、激しく同感です。

たとえば、それは英語教育にしても同様で…

「道具の使い方(手段)」ばかり教え込んで、「いったい何のためにその道具を使うのか?(目的)」は一切考えさせず、それどころか『そんな事(目的)は“お上”が決めてやる!』とでも言わんばかりの現状です。

『私は個性を持った1人の「人間」だ!ナンバリング(=マイナンバー化)され管理された「国家の道具」では無い!』

一人一人がその事を強く自覚できる社会…でなければ、いずれ社会に人間らしい人間は不要…となってしまいます。

今回ご紹介の本、読んでみます!

では、また!




by ZUNYA (2017-10-01 22:01) 

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