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「ストックホルム症候群」から考えさせられたこと [3. 記事]

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 NHKのプロフェッショナル 仕事の流儀「家電の命、最後まで~電器店主・今井和美~」(7月23日)を見て今井氏の「正直に仕事をする」という姿勢に対して「素晴らしい! 私もそうありたい」と書きました。本blogを始めた2005年、「ロボットみたい」という言葉というblogを書きました。昔、大切に考えていた女性から言われたその言葉を忘れることができず、blogのネタにしたもので、本blogのタイトルの『ロボット人間の散歩道』というのはロボットに関する書籍の編集をしていたこともありますが、昔読んで影響を受けたロゲルギスト (著)「物理の散歩道」(岩波書店)と「ロボット」という言葉を自身への皮肉も込めて合体したものでした。
 人類が初めて月へいったアポロ11号から50年ということでNASAが情報発信し、メディアで多くの特集番組を報じています。このアポロ計画を支えたものの一つにSystem Engineering (システム工学)があります(10年前のblogで日本のシステム工学がコンピュータに偏っている懸念を書きました)。そして私を支えている重要な要素にシステム工学があることを自覚しています。以下はオペレーションズリサーチ用語(JIS Z8121-1967)に記されたsystem engineeringに関する定義で、「日本語への対訳が・・」です。

体系工学 (system (s)engineering)
 体系の目的を最もよく達成するために,対象となる体系の構成要素,組織構造,情報の流れ,制御機構などを分析し設計する技術。

 ある会議で「故障率0の製品はできないのか」というお役所の(技術関係の)人物の発言を聞き、「できる訳ないじゃないか! システム工学を学んでないのか」となったことがあります。システム工学は工学を学ぶ学生の必修科目に加えるべきと考えるのですが・・。

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 ある番組で「ストックホルム症候群」という言葉を聞き、先のblogで紹介した電子辞書のEX-word XD-SU6300(CASIO)の「かんたんサーチ」を使って「現代カタカナ語辞典」で「ストックホルムシンドローム」(Stockholm syndrome)として検索されました。そこには「拉致拘禁された人質が、時間の経過とともに犯人に依存、同情や愛情を抱くようになる心理的症状。(後略)」と解説されていました(検索されなかったら、「折角、入手したのに・・ (T_T) 」とがっかりするところでした)。
 苫米地 英人 著「テレビは見てはいけない」(2009年、PHP新書)「テレビによく出る政治家が当選するのはなぜか?」の中で「人間は臨場感空間を共有することによって、互いに対する共感が高まることがわかっています。」とし、ストックホルム症候群にも触れながらテレビによる「洗脳」の一種の効果として、テレビによく出る政治家の当選を説明しています。
 茂木健一郎氏の「クオリア日記: ストックホルム症候群」で「(略)社会の中で「訓練」を受けているうちに、いつの間にか、もともとは自分の本性とは無関係だった倫理感、価値観が、内面化され、あたかも自律的にそれを選びとっているかのような錯覚を抱くにいたる。」と指摘されながら、ストックホルム症候群に触れられています。

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プロフェッショナル 仕事の流儀「家電の命、最後まで~電器店主・今井和美~」とRD-XD91の故障 [本と映像・音楽の話]

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 7月23日のNHKのプロフェッショナル 仕事の流儀「家電の命、最後まで~電器店主・今井和美~」でした。今井氏は『ラジオの製作』という雑誌を通して電気製品等について学び、近所の方に頼まれて行ったミシンの修理がとても喜ばれたことから、修理の仕事に生きがいを見つけられたようです。そして専門学校に入学して家電修理の技術を学び、大阪の電器店に就職されましたが、お客さんの修理依頼に「「修理はできない」として新品を勧めるように」という社長の命令に対応することが嫌になってその会社を辞め、実家に戻って電器店を始められたとのことです。
 今井氏のPCに登録の修理件数が6千件、実際は1万件の修理を行われていることが紹介され、「家電修理の神様」と思えてきました。
 本blogでカセットチェンジャー、CDプレーヤー、CDレシーバー、HDD & DVDレコーダー、スピーカー(エッジの交換を3組)を対象とした修理を行ったことを紹介しましたが、その修理内容は単純なもので「今井氏の足元にも及ばない・・」です。そして今井氏の「正直に仕事をする」という姿勢は「素晴らしい! 私もそうありたい」です。

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