マスメディアの情報量

　NHK総合では5分の短時間のものを除くと7時、12時、19時、21時、22時にニュースを流しています。時間経過によって内容は若干、異なりますが、同じ事件が繰返し報道されます。新聞で取り扱われる記事の数と比較すると圧倒的に少ないといえます。一方、その新聞も例えば一日に発生する交通事故の数を考えれば新聞記事になるのはごくわずかであるのがわかります。昔、新聞、テレビの報道件数について比較した読み物を読んだ記憶がありますが、現在の状況を分析してみるのも面白そうです。
　マスメディアでは少し前の事件など忘れ去られるかのように新しい事件の報道に力が注がれます。競馬馬のようによそ見をしないように視野を狭められ、目の前を流れる川（社会）の表面にしか、見ていないような思える時さえあります。
　「マスメディアが多くのものを伝えている」と考えるのは誤解で、「マスメディアはほんの一部のことしか伝えられない」とするのが正しい理解のあり方なのでしょう。このことを多くの人が理解していることが望まれます。