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「コンクリートのはなし」、「コンクリートが危ない」 [本と映像・音楽の話]

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 9月13日に再放送されたNHK Gの「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」は「最新技術で劇的進化!首都高の最新お金事情」でその前半は首都高のコンクリート構造物を中心に解説されていました。その中の首都高が2017年から運用を開始したインフラ・構造物の維持管理を支援するインフラドクターも興味深いものでした。
 2017年のblogで電気工学科出身ですが、建築会社に就職したことを書きました。半年間の大規模マンション建設現場での新人研修の後、電気工学科出身ということで建築設備の工事管理部門に異動し、約半年間、電気設備だけでなく、空調衛生設備の設計・見積など全般的なことを学び、1年間、建設現場に常駐して設備工事管理を担当し、「プログラムが書ける」ということで技術開発部門へ異動しました。計測機器の開発、機械設計など、便利屋的に仕事を担当していましたが、その中に高性能コンクリートの開発(私の担当は計測による施工管理)もありました。開発メンバーとして対象を知らねばなりませんのでコンクリートについても勉強しました(先のblogのダムもコンクリート絡み・・)。
 大成建設技術開発部 (著)「コンクリートのはなし」(1995年、日本実業出版社)をBOOKOFF SUPER BAZAAR イトーヨーカドー流山店で目にし、入手しました(技報堂出版から1993年に同名の本が出版されています)。そして書かれている内容のかなりの部分を理解できる私がいることを確認できました (^_^) (税込220円)

■ 「コンクリートが危ない」
 小林一輔 (著)「コンクリートが危ない」(1999年、岩波書店)をBOOKOFF 16号野田店で目にし、内容を検討中の書面に「「コンクリートが危ない」に関連した記述を」と思いつき、私の段ボール箱の山の中のどこかに入っている本ですが、「探すのが大変!」で入手しました (^_^; (税込110円)
 「コンクリートが危ない」の中でコンクリートの品質を低下させる「不法加水」*が解説されています。上記の新人研修時代、現場で生コン車の入場管理をする中で、生コンの運転手が「水を入れていいか?」と聞いてきました。当時、コンクリートについて既に学んでいて、そのようなことをすればコンクリートが分離したり、必要な強度のでないことを理解していましたので、それを許しませんでした。「生コンの運転手がいうことだから」と安易に信じていたら不良コンクリートを施工することになりました。
 そしてそれ以来、「現場に出入りする人間を安易に信じるな」を肝に銘じることになりました。今年1月のblogで学生時代、ある自動車会社のグループ企業で働く人たちを対象としたQCの講習会の受付のアルバイトをし、受付後にその講習会を聴講して電気工学に加え、生産工学に関心を持つきっかけとなったことを書きました。「製造業の工場だったら受け入れる部品などの管理をしっかりしているだろうなあ」と考えていましたが、三菱電機が鉄道車両向け空調装置の一部機種で「不適切な検査」を30年以上続いていた疑いがあるという報道に接し、愕然とさせられました(日本経済新聞のニュース)。

 新人研修での現場監督の仕事に現場内の安全パトロールがあり「現場で働く人の安全を守るのは我々の責務」という考え方、そして日々変化する現場環境の中で「ここでこのように人が動いたら」といった想像する力を身につけたように思います。「現場」という言葉は「地域」に変わりましたが、現在の私の活動にそれが継続しているように思います。


*:Web検索していて1970年代、美浜原発3号機の建設現場でコンクリート大量加水事件があったのを知りました。そして検索された記事などから現在もなくならない問題であることを・・
 仕事に対して倫理を持っていない連中にやりきれない気持ち・・

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「最新技術で劇的進化!首都高の最新お金事情」 - 有吉のお金発見 突撃!カネオくん - NHK
https://www.nhk.jp/p/ts/ZV9LQ94Z3R/episode/te/VPLJ5PY2PP/
InfraDoctor/インフラドクター|道路構造物等の維持管理業務を支援する次世代システム|技術紹介|首都高技術株式会社
https://www.shutoko-eng.jp/technology/infradoctor.php
日曜美術館「小さな家たちの冒険」と企画展「日本の家 1945年以降の建築と暮らし」(東京国立近代美術館):ロボット人間の散歩道:SSブログ
https://robotic-person.blog.ss-blog.jp/2017-08-29
「ISO9000体制の構築―失敗に学ぶ55の教訓」、「対訳ISO9001:2008品質マネジメントの国際規格 ポケット版」、「ISO9001規格のここがわからない〈2008年版対応〉」、「〈入門の入門〉ISOのしくみ」、「新・よくわかるISO環境法 [改定第2版]」:ロボット人間の散歩道:SSブログ
https://robotic-person.blog.ss-blog.jp/2021-01-30
「ツウになる! ダムの教本」:ロボット人間の散歩道:SSブログ
https://robotic-person.blog.ss-blog.jp/2021-09-13
コンクリートが危ない - 岩波書店
https://www.iwanami.co.jp/book/b268435.html
コンクリート委員会沿革 of JSCE Concrete Committee
http://www.jsce.or.jp/committee/concrete/j/history.html
イメージアップ広報戦略検討委員会 ... - 日本コンクリート工学会
http://www.jci-net.or.jp/image-up/img/image-up_report_20181005_02.pdf
生コン産業
http://www.sakura-kk.com/publics/index/58/
生コン産業50年史G(リンク切れ)
http://www.soc-fc.co.jp/cominfo/namaconsangyou.50nensi.html
公益社団法人 日本コンクリート工学会|日本コンクリート工学会50年のあゆみ
http://www.jci-net.or.jp/j/jci/development/development_01_01.html
日本建築学会
1886年(明治19年)に設立
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%BB%BA%E7%AF%89%E5%AD%A6%E4%BC%9A
土木学会
1914年に設立
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%9F%E6%9C%A8%E5%AD%A6%E4%BC%9A
美浜原発3号機のコンクリート大 量加水事件をめぐって
https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/50692/1/KJ00000047146.pdf
AIJ 社団法人日本建築学会 倫理委員会
https://www.aij.or.jp/jpn/comm/rinri/katudouhoukoku-zireikatuyou-1-1.html
三菱電機、鉄道車両空調で「不適切」検査 30年以上か: 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC29DJH0Z20C21A6000000/
三菱電機、止まらない不祥事「不正検査問題まとめ読み」: 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC103KF0Q1A710C2000000/


コンクリートのはなし

コンクリートのはなし

  • 作者: 大成建設技術開発部
  • 出版社/メーカー: 日本実業出版社
  • 発売日: 1995/02/28
  • メディア: 単行本



コンクリートのはなし〈1〉

コンクリートのはなし〈1〉

  • 出版社/メーカー: 技報堂出版
  • 発売日: 1993/06/01
  • メディア: 単行本



コンクリートのはなし〈2〉

コンクリートのはなし〈2〉

  • 出版社/メーカー: 技報堂出版
  • 発売日: 1993/06/01
  • メディア: 単行本



コンクリートが危ない (岩波新書)

コンクリートが危ない (岩波新書)

  • 作者: 小林 一輔
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1999/05/20
  • メディア: 新書



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