LaVie Light BL350/CW: ネットブックの電子書籍リーダー化 [2. 道具(PC)]
マスメディアの電子書籍の取り上げ方はKindleやiPadなどの製品関連や、出版業界への影響など、ビジネスを中心としたものがほとんどです(雑誌記事などは基本的に売るための媒体という性格ですので・・)。インターネットを介して著作権の切れた作品が通信費だけで入手でき、以前ならば図書館へいかないと目にすることができなかった古典にも容易に触れることができるようになりました。読書好きには素晴らしい環境ですし、英語の作品も簡単に入手できますので、英語学習に活用すれば素晴らしい効果を上げることができます。ビジネス面だけを強調した電子書籍の番組をつくるのではなく、もっと教育や文化面での効果を正しく伝える番組をつくって欲しいものです。
さて、iPadなどを使って電子書籍を読む姿がマスメディアから多く流れるため、「それらを使わないと電子書籍が読めないと誤解している人もいるのでは・・」と老婆心が働いてしまいます。電子書籍は無論、PCで読め、LaVie Light BL350/CWのようなネットブックでも十分楽しめます。特にこのネットプックはディスプレイの縦の解像度が768画素で、600画素が多い他の製品に比較して読書に好都合です。また、その1.1kgの重さは他の用途にも使うことを考えれば持ち運びの負担になりません。"HYBRID W-ZERO3 Maniac"でWindows Mobile機を各種の電子書籍のファイル形式に対応する電子書籍リーダーとする方法を紹介しました。そこでLaVie Light BL350/CWを電子書籍リーダーとするプログラムについて紹介します。
1. フリーで入手可能な電子書籍の現状
"HYBRID W-ZERO3 Maniac"でも書いた内容ですが、フリーの電子書籍の現状について若干、紹介します。
電子書籍の始まりとされるProject Gutenbergで2011年5月現在、33,000冊の著作権の切れたebookを無料でダウンロードできます。Project GutenbergではHTML、Plain Textファイルの他、実験としてePub、Unicode Plain Text、Mobipocket、Plucker、QiOO Mobile形式のファイルが提供されています。
Googleブック検索では700万冊以上の書籍の全文検索ができ、その図書館プロジェクトで著作権保護期間が満了のものはダウンロード(pdf、ePub)が可能です。
著作権の切れた作品(芥川竜之介、宮沢賢治などの作家の作品の他、三遊亭円朝の落語、紫式部の「源氏物語」も収録)を電子化した日本の青空文庫は約10,000の作品(2011年5月現在)を収録しています。(テキストファイル(ルビあり) 、エキスパンドブックファイル、XHTMLファイルで提供)
なお、欧米でCDなどで流通のaudio bookがMP3のfree audio bookとしてProject Gutenbergやbooksshouldbefree.com等で入手できます。
Project Gutenberg
http://www.gutenberg.org/wiki/Main_Page
epubbooks
http://www.epubbooks.com/
Wikisource, the free library
http://en.wikisource.org/wiki/Main_Page
eText (The Electronic Text Center, University of Virginia Library)
http://www2.lib.virginia.edu/digitalcuration/etext.html
Google ブックス
http://books.google.co.jp/
青空文庫
http://www.aozora.gr.jp/
Free Audio Books
http://booksshouldbefree.com/
2. Windows 7機を電子書籍リーダーとするアプリケーション
(1) ePUB形式
Hybrid W-ZERO3でePUBの電子書籍を読むのにZuleReaderを使っているため、Windows PC用のZuleReaderを最初、インストールしましたが、再現性に制約がありました。次にBarnes & Nobleから提供のNOOKをインストールして使いました。【追記】 2011年10月現在、ePUBリーダーはNOOKからAdobe Digital Editionに変更しています。下記のAdobeのWebサイトからインストールが可能で、また、無料eBookもダウンロードできます。
LaVie Light BL350/CWでNOOKにより、Florence Nightingale (著) "Notes on Nursing"を表示
Free NOOK app, Download eReader app - Barnes & Noble
http://www.barnesandnoble.com/u/free-nook-apps/379002321/
Adobe - Digital Editions
http://www.adobe.com/jp/products/digitaleditions/
(2) MOBI形式
MOBIファイルに対してはMobipocket ebook Readerで対応しました。
Mobipocket.comではebooksの販売に加え11,653冊(英語は9,980冊)のfree ebooksも提供され、 Children's Literatureの中には"Advetures of Piocchio"もあり、物語を楽しめます。
LaVie Light BL350/CWでMobipocketにより、L.M. Montgomery (著) "Anne of the Island"を表示
Mobipocket ebook Reader
http://mobipocket.com/en/DownloadSoft/ProductDetailsReader.asp
(3) 青空文庫
青空文庫ではルビなどを考慮した青空文庫形式の他、XHTML形式のファイルも提供されています。XHTML形式であればIE8などのブラウザでそのまま読むことができます。縦書き表示にして読むために最初、Virtual Bookをインストールしました。【追記】 その後、BL350/CWを縦表示に対応させたこともあってPageOneが現在の青空文庫のビューワーになっています。
LaVie Light BL350/CWでVirtual Bookにより、『セロ弾きのゴーシュ』(宮沢賢治)を表示
Virtual Bookの詳細情報 Vector ソフトを探す!
http://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se139486.html
PageOne
http://www2u.biglobe.ne.jp/~shunbook/omocha/pageone.htm
(4) EPWING
EPWING VER.2規格として電子書籍化されたものもあります。日本聖書協会発行の口語訳聖書もそのひとつです。Windows用のEBWinをインストールすることで閲覧が可能です。
LaVie Light BL350/CWでEBWinにより、『口語訳聖書(1954年新約)』を表示
EBPocket, EBWin - EPWING-EB Viewer for PocketPC,WindowsCE,Windows
http://www31.ocn.ne.jp/~h_ishida/EBPocket.html
口語訳聖書(新約1954年,旧約1955年)のJIS X4081(EPWING)化 - hishidaのblog
http://d.hatena.ne.jp/hishida/20080403/p1
口語訳聖書(新約1954年版、旧約1955年版) JIS X4081形式(EPWING)
http://www31.ocn.ne.jp/~h_ishida/jbible.html
(5) pdf形式
ほとんどのPCにプリインストールされていると思われるAcrobat Reader、pdfファイルを閲覧するのに欠かせない存在です。
Adobe - Adobe Readerのダウンロード
http://get.adobe.com/jp/reader/
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HYBRID W-ZERO3 Maniac
http://www.minami-nagareyama.org/editor/HYBRID-W-ZERO3-maniac.html
LaVie Light BL350-CW Maniac
http://www.minami-nagareyama.org/editor/lavie350maniac.html
【追記】
電子書籍リーダーに関する気になる記事がありましたので追記します。
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Thought Leadership 電子書籍リーダーの限界と電子書籍の課題|情報・メディア・通信|ナレッジ|トーマツ
http://www.tohmatsu.com/view/ja_JP/jp/knowledge/tmt/c0fbbcf283c48210VgnVCM200000bb42f00aRCRD.htm
【追記2】
画面を回転して縦長の画面で使うことができるようになりました。詳細は下記のblogで・・。
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LaVie Light BL350-CWの画面の回転で電子書籍リーダーとして強化:ロボット人間の散歩道:So-netブログ
http://robotic-person.blog.so-net.ne.jp/2011-10-10-1
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