教文館 [本と映像・音楽の話]
以前のblogでDaniel Keyes著 “Flowers for Algernon” について書きました。この作品の映画化("The Two Worlds of Charlie Gordon")を見て知的障害ということに関心を持ち始めました *。そして教文館の2階の階段近くに置かれたペーパーバックを入れた回転棚で “Flowers for Algernon”を見つけて購入し、わからない部分は読み飛ばしながら一気に読んでしまいました(海外からの旅行者向けの日本を紹介する本も隣りに置かれた回転棚に置かれていたように記憶します)。また、「西欧文化を知るにはキリスト教を知らねば・・」で聖書や日本の教会に関する本を入手したのも教文館でした。
久し振りに教文館に入り、1階から2階への階段を上がり、階段室の壁面が鏡張りとなって明るくなっているのに気付きました。ペーパーバックを入れた回転棚はありませんでしたが、店内を見ながら2階、3階と移動し、店奥のエレベータホールなどを見て「昔のままだ」と記憶が甦ってきて居心地のよさのようなものを感じました。教文館の入る聖書館はアントニン・レーモンドの設計で清水組(現在の清水建設株式会社)の施工で1933年竣工の昭和初期の日本の建築を伝える貴重な建物です。
近藤書店(銀座店;2003年閉店)の3階にあったイエナ書店(1950年創業、2002年1月17日閉店)へ立ち寄るのが好きで、インテリアデザイン関係の本などを入手しました。そんな時代を思いださせてくれた教文館への立ち寄りとなりました。
*: 中学2年生になって知的障害のある子と同じクラスとなりました。授業中、いきなり奇声などを上げることがあり、当時は知的障害のことがわからず、「育った環境なのかな」と「授業中は静かにしなければいけないんだよ」などと話しかけましたが、会話になりませんでした。そして夏休みが終わり、2学期になってその子の姿を見ることはありませんでした(それを知った当時の気持ちは「授業に集中できる」でした・・ (T_T) )。
“Flowers for Algernon”は一種のSF作品でどのように知的障害から頭脳の働きを活発化させるか、具体的には書かれていません。NHKスペシャルの人体 ミクロの大冒険「第1回 あなたを創る!細胞のスーパーパワー」で脳の神経細胞のスパインの活動が学びに大きな影響を与え、この活動はLynx1のいう物質で強制的に止められること、そして活動をとめられない場合、アルツハイマー病のような状況になることが紹介されました。「 “Flowers for Algernon”をこのような今日の科学の視点から読んだら・・」となりました。
■ 東京慈恵会医科大学発祥の地
教文館を出て有楽町駅に向かう途中、植え込みに東京慈恵会医科大学の発祥の地の碑があるのに気付きました。大学創立100年を記念して1980年に建立とのことです。
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教文館
http://www.kyobunkwan.co.jp/
“Flowers for Algernon”の著者、Daniel Keyes の逝去を報じるニュース:ロボット人間の散歩道:So-netブログ
http://robotic-person.blog.so-net.ne.jp/2014-06-18-1
NHKスペシャル | 人体 ミクロの大冒険第1回 あなたを創る!細胞のスーパーパワー
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20140330
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