2010年の階段室

 上の写真は約14年前の住処の集合住宅の階段室。手摺がついていませんでした。「手摺がないと階段の上り降りの辛い人が・・」と考えて手摺の設計をし、第2回大規模修繕工事(2011年)の検討段階で提案し、工事仕様書に反映されました。
 手摺の設計は階段が避難通路として必要な120cmの幅を確保できることを前提に取付可能な場所と納まりを検討することから始め、方向性が決まった段階で「既製品をできる限り利用して工事にかかる費用を抑えよう」で日中製作所のビニールハンドレールの部品(その取付構造から現地調整がしやすい)を利用し、製作物は支柱とその支柱を階段の側面で支えるブラケット、および手摺の最上部で衣類などが引っ掛からないように日中製作所の部品とアルミ板を組合わせた部品(写真下)となりました(予算の厳しい開発物の機械設計をしていたことから「流通する商品知識を得て機械加工する部品は最小限にとどめてコスト削減」が習い性)。また、設計する場合、周囲の構造物とのデザインバランスも重要と考え、アルミ角材が階段に使用されているから「デザインは単純に」もありました(機能優先)。