旧い建物に関心を持ち始めたのはバブル景気で旧い建物が取り壊されている1990年代からでした。「歴史の重みを感じさせる建物が失われる前に関心を持っていたら・・」と現在も後悔の念に駆られます。
 本郷通りの東京大学本郷キャンパスの向い側に、日本晝夜銀行本郷支店として大正12年(1923年)4月に竣工し、同年9月1日の関東大震災で損傷を受けることなく、現在、郁文堂が入っている建物があります(『文京の古本屋』のWebサイトで詳しい解説があります)。銀行の建物であったことがよくわかる重みのある建物で、1990年代以前はこのような歴史を感じさせる銀行の建物が数多くありました。