2007年、日本の宇宙探査で最も楽しみなのは月周回衛星SELENEが打ち上げられることです。科学者にとって14種の科学探査機器による月の観測データの取得が最も待たれることと思いますが、私とってまずは、15番目のHigh Definition Television(HDTV)によって得られる月、地球のハイビジョン画像を見らることが楽しみでなりません。NASAのアポロ月周回衛星から撮影された記録映像を観ることがありますが、画像の精細さはこの比ではないと思います。
 他の探査機器に得られるデータもそれぞれ重要ですが、ハイビジョン画像は一般の人の関心を月にぐっと引っ張ってきて、その後に発表される科学的なデータに対する関心を高める役割をすることでしょう。ハイビジョン画像は大量のデータを送信する必要があり、他のミッション機器と通信のリソースの配分が難しいと思いますが、可能な限り、ハイビジョン映像を私たちに送って欲しいものです。

月周回衛星 SELENE
http://www.jaxa.jp/projects/sat/selene/index_j.html