6月30日に神田神保町古書店街村山書店で添田孝史(著)「東電原発裁判」(2017年、岩波新書)を入手したことを以前のblogで書きました。そしてこの本は8月に読み終えました(「積読」の山は大きくなるばかりですが、無駄なあがきはしています)。
 スペースシャトル・チャレンジャー号の爆発は、固体燃料ロケットのOリングが寒さのために弾性を失い、シールの役割を果たさず、燃料ガスが漏れたために引き起こされましたが、寒さでOリングが機能上、問題が生じることを指摘されながらMorton Thiokolの技術責任者が “management” rather than “engineering hat.” と経営陣にいわれ、誤った判断を行なったために生じた事故です。
 東日本大震災前、家電メーカーと電力会社(当然、東京電力を含む)が「オール電化」とする大キャンペーンを展開していたことを今も忘れることができません(「オール電化」にしたために先の台風24号による浜松市の長期の停電でご苦労されている方がニュースで紹介されました)。
 「技術に支えられて活動を行なっている企業が、なぜ、儲けを優先し、技術を軽視するのか?」
 理解に苦しみます。
 東電刑事裁判(リンク先はNHK)の公判が行われています。
 「技術立国」を標榜するならば、目先の利益にとらわれるのではなく、倫理観をもって長期的な視野で経営に臨んで欲しいと願います。