6月17日の朝のBSニュースで福島第一原子力発電所の汚染水を止水するための凍土壁がうまく機能していないことが報じられました。
 5月に土木工学の先生と話す機会があり、福島第一原子力発電所の凍土遮水壁について話が及びました。技術的に確実な地中連続壁を選択せず、実績のない凍土遮水壁を選んだことについて「なぜだろう?」と疑問を引きずっています。今回のニュースは「やはり・・」というものでした。
 気になってWeb検索したものの一部を次にリストします。そして私が疑問に思っていること、衆議院で6月5日に辻元清美氏から提出された「質問第二〇一号 福島第一原子力発電所における「凍土壁」の選択経過及び代替工法に関する質問主意書」で書かれていることを見つけました。多くの方に読んでいただければと思います。

追記(2014.6.19)】
 地中連続壁を選択せず、凍土遮水壁を選んだ理由について、土木技術に詳しい方から、「地中連続壁(安定液を用いて掘削した掘削溝に鉄筋籠を挿入し、コンクリートを打設して地中に連続した鉄筋コンクリート壁を構築する工法(地中連続壁協会))ではコンクリートが固化する前に地下水流によってコンクリートのセメント分が流され、孔の開いた状態となって止水壁の役目を果たせないと考えられるのが理由ではないか」と教えていただきました。短時間だったため、より詳しく話を聞くことはできなかったのですが、疑問の1つを理解することができました。一方、鋼製地中連続壁(鋼製地中連続壁工法とは、安定液掘削工法または原位置土撹拌工法により造成された溝中に、鋼製連壁部材NS-BOXを建込み、地中連続壁体を構築する工法(鋼製地中連続壁協会))だったらどうなんだろうか、鋼製地中連続壁の構築で必要なソイルソメント壁が地下水流の影響で構築できないんだろうか・・、あるいは埋設配管などの地下構造物の関係で鋼製地中連続壁のような構造物は施工ができないんだろうか・・、と疑問は続きます。