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「地震予報」 [本と映像・音楽の話]

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 日本地震学会「FAQ 2-1. 地震予知と地震予測」の中に「政府(地震調査研究推進本部は、日本各地の地震危険度について、科学的調査・分析に基づいて長期評価(一種の長期予測)をする作業をしています。このような情報は、短期的な地震回避行動(たとえば、地震前に避難する、地震直後の火災防止のためにガスの供給を調整するなど)には役に立ちませんが、長期的な防災計画を策定する上で、有用な情報となります。」という記述があります。地震調査研究推進本部は文部科学省の組織で地震動予測地図などを提供しています。また、日本地震学会のWebサイトで様々な地震に関する情報が提供されています。
 串田嘉男(著)「地震予報」(2012年、PHP研究所)をBOOKOFF 岡崎井ノ口店 * で入手しました(税込510円→税込110円)。串田氏は「VHF領域 FM電波モニター観測による地震前兆観測研究」に長年取り組まれている方で、2014年設立の一般社団法人 日本地震予知学会のWebサイトの図中にもFM電波の文字が見られます。本書は串田氏の前著の「地震予報に挑む」(2000年、PHP研究所)にも触れられながら2011年3月11日近くの観測状況がどのようなものであったか、また、観測システムなどについても解説され、大変、興味深い内容です。
 「「地震予測」の東大名誉教授・村井俊治「情報は科学的根拠で判断してほしい」」(マイナビニュース)の中で「(略)東日本大震災が起きる約5週間前に、GPSの分析で地殻変動に物凄い異常が出ていて、“これはノイズじゃないか?”“エラーじゃないか?”という疑いがありました。分析をすると、エラーではないと。これは何か大変なことが起きるのでは……と予感しました。(略)」があります。
 地震計の波形を中心とした研究だけでなく、目的とする地震予報を様々な視点から実現に結び付けることの重要さを再確認しました。


* :国道248号線沿いのBOOKOFF 岡崎井ノ口店ジャズの街岡崎の特徴が出ていて、JAZZのCDが多数ありました (^_^)

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