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MBAのこと [3. 記事]

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 国立情報学研究所2019年度 市民講座 「情報学最前線」の最終回を1月21日に聴講したことを1月のblogで書きました。その後、いつものように学術総合センターから東京駅に向かう途中、丸善丸の内本店に立ち寄りました。本などをチェックした後、2階から下りエスカレータで1階に下りたところの前方のカタログスタンドに入れられていた上の「米国MBA 留学不要 日本で学べる」とするマサチューセッツ大学MBAのリーフレットが目に入り、「AACSB認証」が気になって1部頂戴しました(MBA:Master of Business Administration)*。そしてWikipediaの「ビジネススクール」からビジネススクールの評価・認定機関として米国に Association to Advance Collegiate Schools of Business(AACSB)、欧州はAssociation of MBAs(AMBA)およびEFMD(European Foundation for Management Development)が発行する(EQUISEPAS)があることを知りました。また、国際認証機関(AACSB・AMBA・EFMDのEQUISとEPAS)に認証のMBA課程に対して、日本の国公立大学は該当なし、私立大学は6校が認証されていることを知りました 。
 リーフレットに記載された「POINT 8 州立大学ならではの学費」で「米国私立大学のAACSB認証MBAプログラムでは、通常、入学から卒業まで1,000万円以上の学費が必要です(滞在費含む)。UMass MBAでは、入学から卒業までの学費が、トータルで約300万円(一括納入方式、再履修無しの場合、教材費別)となっており、私立大学の1/3程度の学費で学ぶことができます。(後略)」、そして学生データの年齢構成で過半数が30代であることを読んで「やはり先立つものがないと・・」です。
 なお、文部科学省の「国立大学と私立大学の授業料等の推移(昭和50年~平成16年)」を見つけ、「・・」となりました。また、ガベージニュースの「70年にわたる大学授業料の推移をグラフ化してみる(最新)」を見ながら「工学離れの要因のひとつがここに・・」(学費は多くかかるのに給料は・・ (T_T) )と考えさせられました。

 3月2日のNHK総合のニュースウオッチ9でキャスターの有馬嘉男氏が取材した「スーパーチューズデー ホワイトハウスへの道 サンダース氏 躍進の背景に何が」が放送され、その中でサンフランシスコのホームレスの人たち(異常に高騰して月40万円となった家賃を誰が払える?)、カリフォルニア大学バークレー校 (University of California, Berkeley)の学費が年300万円で生活のために働かざるをえずに単位をとれず退学させられた元学生のインタビューを交えた内容が放送されました。貧富の差の拡大、学生の置かれた状況から、バーニー・サンダース(Bernie Sanders)上院議員が若い人たちの支持を集める理由が少しわかった気がしました。アメリカ大統領選挙の民主党候補者選出新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するニュースが大幅に増えたことからニュースで報じられることが少なくなりました。


*: 本blogを始めて間もない2006年4月のblog早稲田大学大学院政治学研究科科学技術ジャーナリスト養成プログラムに入学したことを書きました。実はその約10年前、上記の国際認証機関の認証のMBA課程には該当しませんが、筑波大学東京キャンパス社会人大学院(夜間)の経営システム科学専攻を修了し、「MBAを名乗っていいよ」といわれました。携わった業務(?)から「企業経営とは?」となり、社会人大学院(夜間)があるのを知り、「茗荷谷なら残業しなければ受講できる」で受験し、運よく合格しての学生生活のスタートでした。そしてMBAの学びの中で大切なCase Studies(単純化された事例紹介もあるため、鵜呑みにするのはなく、「日本だと・・」等と考えること)は興味深く、インターネットが急速に普及していこうとする時期にそれに触れることができ、「会計ビッグバン」とも呼ばれる会計基準の国際化の大きなうねりの中にあることも知り、ある意味「技術〇〇」がより広い視野を身に付ける機会となりました。MBAのカリキュラム、慶應義塾大学のMBAプログラムで主要8領域として、会計管理、マーケティング、経営科学、組織マネジメント、経済・社会・企業、財務管理、生産政策、総合経営があげられています。これに対して筑波大学の経営システム科学の現在のプログラム構成は戦略・組織、マーケティング、会計、ファイナンス、オペレーションズ・マネジメント、統計、知識・情報技術、システム・ソフトウェア開発で、私の修論はマーケティングの分野に含まれるもので、ある産業分野のシミュレーションによる市場予測でした。名刺にMBAと記載したことはありませんが、その後の携わってみたいと思っていた技術分野の組織への出向など、私の進路が大きく変わったのは確かだと思います。

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ビジネススクール - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AB
AACSB International | Advancing Quality, Global Business Education
https://www.aacsb.edu/
Association of MBAs – …
https://www.associationofmbas.com/
EPAS - EFMD Global
https://efmdglobal.org/accreditations/business-schools/epas/
ミンツバーグ教授に聞く(5)やはりMBAが会社を滅ぼす:日経ビジネス電子版
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00094/011000006/
Find MBA Case Studies From Top Business Schools
https://www.thoughtco.com/mba-case-studies-from-top-business-schools-466318
米国における高等教育の現状 ワシントン研究連絡センター 武井 正人
https://www-overseas-news.jsps.go.jp/wp/wp-content/uploads/2018/04/2017kenshu_02was_takei.pdf
米国大学日本校の進出と撤退
https://www.nier.go.jp/kankou_kiyou/kiyou132-199.pdf
特集「日本vsアメリカ」大学進学徹底比較|アメリカ大学進学ガイダンス|現地情報誌ライトハウス
https://www.us-lighthouse.com/study/education/japan-america-universitiy-comparison.html
中流家庭に過酷な米国の大学学費状況を赤裸々に その1 & 大学進学の現状を通し子育てについて思うこと - マイコー雑記
https://blog.goo.ne.jp/managaoka/e/489b47fedd363bf650e39b59c0ba5507
国立大学と私立大学の授業料等の推移:文部科学省
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/kokuritu/005/gijiroku/attach/1386502.htm
国公私立大学の授業料等の推移:文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/__icsFiles/afieldfile/2017/09/26/1396452_03.pdf
70年にわたる大学授業料の推移をグラフ化してみる(最新) - ガベージニュース
http://www.garbagenews.net/archives/2202962.html
平成30年を振り返る〜大学の変化、学生の変容|全国大学生協連の研究会報告|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)
https://www.univcoop.or.jp/about/life/vol59-01.html
第 14 章 日米の実質学費に関する考察 |独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構
http://www.niad.ac.jp/media/001/201802/ni008014.pdf
国立大学12の真実 ~国立大学の正しい理解のために~|東京大学
https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400004552.pdf
大学改革 参考資料(平成30年2月)|内閣官房人生100年時代構想推進室
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/jinsei100nen/dai5/siryou1.pdf
教育投資・財源の検討のために 高等教育の場合|内閣官房
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouikusaisei/bunka/dai3/dai2/siryou1.pdf
修士課程[MBAプログラム] カリキュラム | KBS 慶應義塾大学大学院経営管理研究科 | 慶應義塾大学ビジネス・スクール
http://www.kbs.keio.ac.jp/graduate/mba/curriculum.html
さらなる高みを目指して:権威ある国際認証「EQUIS」を取得した早稲田大学ビジネススクール - ロイター
https://jp.reuters.com/article/idJPWAOAG4KZNEI3198D
経営システム科学専攻 | 受験をお考えの方へ | 筑波大学 東京キャンパス社会人大学院
http://www.office.otsuka.tsukuba.ac.jp/wp/examinee/business_science/management/
スーパーチューズデー ホワイトハウスへの道 サンダース氏 躍進の背景に何が - 特集ダイジェスト - ニュースウオッチ9 - NHK
https://www9.nhk.or.jp/nw9/digest/2020/03/0302.html
早稲田大学大学院 科学技術ジャーナリスト養成プログラム:ロボット人間の散歩道:SSブログ
https://robotic-person.blog.ss-blog.jp/2006-04-08
明倫館書店で2冊、悠久堂書店で10冊・・:ロボット人間の散歩道:SSブログ
https://robotic-person.blog.ss-blog.jp/2020-01-25

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いっぷく

MBAは東大を簡単にやめてしまったホリエモンも欲しかった学位だそうですね。
でもーお金がかかるんですね。
学問をお金に換算すべきではないのかもしれませんが、つい、
「その学位をとってその後の人生でもとは取れるのか」とか考えてしまいますね。
by いっぷく (2020-03-31 18:23) 

robotic-person

>いっぷく さん、
私の場合、携わってみたいと思っていた技術分野の組織へ出向できたのは学位をとったおかげで、金額で表せない経験を得られました。
 専門分野の実務経験(私の場合、メカトロニクス)を経た上でMBAの学びをするのがよいのではないかと考えています。
 米国の事例をあげて「こういう方法がある」とさもわかったようなことをいう人物の話を聞いたことがありますが、つい「Case Studiesに関するものを多く読んだかもしれないけれど、貴方の考えは?」と聞きたくなってしまいました。このような見方ができるようになったのも学びのおかげかなと考えています。
by robotic-person (2020-03-31 21:09) 

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