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住処のスピーカー達 [2. 道具(AV機器)]

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 十代の終わりの頃、実験で私の耳の可聴周波数を測り、16,000Hz以上から感度が低下し、20,000Hzはほとんど聴こえないことを知りました(今ではもっと可聴域が狭くなっていることは容易に想像されます (^_^; )。そして「スピーカーを鳴らすためのアンプやCDプレーヤーなどの特性は重要だけど、スピーカーの仕様で書かれた再生周波数帯域を気にするのはほどほどにしよう」になりました。また、スピーカーという製品は電気信号を機械振動に変換して空気を振動させて音とするもので、出てきた音は入力された信号とは同じではないという知恵も付きました。さらに言えば、耳の構造は各人異なることから私の聴こえている音と他の人の聴こえている音は同じとはいえないことにも気づかされました(小学校で義務付けられていた色覚検査が廃止されて10年経ち、個人の進路に関わる課題も報じられていますが、「聴こえ」も個人差が・・です)。 *
 それでも以前、バンドメンバーの知人の住処のリスニングルームでTANNOYの大きな同軸2ウェイのスピーカーを通して私の持ち込んだ『グレゴリオ聖歌』と知人のレコードのオーケストラ曲(何の曲だったか、全く思い出せず)を聴き、「こういう音がするんだ・・」と音の深みのようなものや音色に感心することができました。また、以前のblogで書いたように、RD-VH7PCと一緒に大枚1万円(?!)で入手したスピーカーLS-VH7から聴こえる滝の音がホワイトノイズのように聴こえるのに対して、SC-E717(DENON)は滝の音として聴こえるなどの区別はでき、感覚器官としてそれなりに機能しているようです。
 先のblogでステレオレシーバーと「室電」なるものについて書きましたが、そのステレオレシーバに接続のスピーカーについてBill Evans Trioの"Waltz for Debby"のCDを鳴らした感じなどを紹介します。なお、オーディオ評論家といわれる人たちの見えない音を見えるがごとく表せる筆致には到底及びませんが、ご容赦のほどを・・・ (^_^;


■ 4408A (JBL)
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形式:2ウェイ バスレフ型(20cmコーン形ウーファー、2.5cmドーム形ツィーター)
再生周波数:35~30k[Hz]、クロスオーバー周波数:2.5k[Hz]、平均出力音圧レベル:89[dB]
入力インピーダンス:8[Ω]、最大入力:100[W]、寸法:43.8×30.5×29.3[cm]、重量:12[kg]

 プリメインアンプのTA-F333ESJ (SONY)などと一緒に「これで最後かな」と(その時(1994年?)は考えて)入手したのが、スタジオのミキシングコンソールの近くで使うことを想定してラインアップされたJBLのスタジオモニターシリーズの4408Aです。活動が下火になっていたとはいえ、バンド・マスター(という名前の雑用係)の役割を気持ち的に引きずっていたため、また、住処に導入するスピーカーに対する私のガイドライン(?!)である(モノに溢れている状態の抑制のための)「ウーファーの口径は20cmまで」に沿っての選定でした。
 現在、phone入力に対応するR-K711 (KENWOOD)と組合せて上の写真のように作業部屋の机の上が定位置で、スピーカーの近くで聴くことから音量は大きくなく、結果的に帯域的に広い特性の部分を使っているといえます。"Waltz for Debby"の再生では、ウッドベースの胴鳴りのような低音、ドラムのブラシ音など、モニタースピーカー的な聴き方に応えてくれます。なお、ある程度の音量で鳴らすと「JBLサウンド」という感じがでてきますが、近所迷惑もありますので我慢・・ (^_^;
 以前のblogでエッジが経年劣化でボロボロとなり、DIYでエッジを交換して復活させたことを書きましたが、ハーマンインターナショナルの「修理受付機種一覧(生産完了品)」から外れていることもありました。長く付き合っていくつもりのスピーカーです。
 なお、本blogを書いていて4408Aの前に使っていたFOSTEX RX200(20cm同軸型2ウェイスピーカー)のことを思い出しました。モニタースピーカー用で定位、音のバランスがよく、突板仕上げが気に入りましたが、スピーカー前面が細かな穴の開いた金属製の丸いカバーで覆われ、バスレフポートがむき出しなのも気になり、DIYでフロントグリルをつけて使っていました。しかし、経年劣化でエッジに穴が開いてしまい、当時は今日のようなスピーカーのエッジ交換に関する情報を見つけることができなかったため、FOSTEXの20cmのフルレンジのスピーカーUP203に交換しました。FOSTEX RX200改はその後、知人の事務所に嫁いでいきました。

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FOSTEX RX200改とTA-AV670 (SONY)

■ SC-E717(DENON)
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形式:2ウェイ バスレフ型(防磁型)、12cmコーン形ウーファー(ツインドライブ)、 2.5cmドーム形ツィーター
再生周波数:45~35k[Hz]、クロスオーバー周波数:4k[Hz]、平均出力音圧レベル:89[dB]
入力インピーダンス:6[Ω]、最大許容入力:100[W]、寸法:15.4×25.0×25.6[cm]、重量:5.4[kg]
40,000円(2台1組、1997年10月入手)

 CDチューナーアンプCR-70(ONKYO)を寝室で使い始めてスピーカーはそれまでのSC-5.5(DENON)を使用していましたが、石丸電気でSC-E717が安く売られているのが目に入り、P.P.D.D.(Push-Pull Dual Driver)方式といわれるウーハ2個を背中合わせしたツインドライブという技術が気になって試聴し、「いいな~」で1997年に衝動買いしました。寝室で使い始め、後に作業部屋で使用し、作業部屋が4408Aとなったことから再び寝室での使用となりました。現在、先のblogで紹介の CDレシーバー R-K731 (KENWOOD)と組合せています。
 "Waltz for Debby"の再生、「このサイズでこの低音」とSC-5.5との差を感じさせます。そしてスピーカー間隔を広くセッティングしていることもありますが、小口径のため、音像が小さくまとまっていて定位がよいのに気付かされます。また、4408Aでは「音の細かな部分まで聴こう」という気持ちになってしまうのが、SC-E717はリラックスして音を楽しもうという気持ちにさせてくれます。(心配なのがスピーカーのエッジの経年劣化・・)


■ SC-5.5(DENON)とサブウーファーSW-37HT(KENWOOD)
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SC-5.5(DENON)
形式:2ウェイ バスレフ型(防磁型)、12cmコーン形ウーファー、セラミックドーム形ツィーター
再生周波数:60~20k[Hz]、平均出力音圧レベル:90[dB]、入力インピーダンス:6[Ω]、最大許容入力:60[W](EIAJ)
寸法:28×13.5×15.6[cm]、重量:1.7[kg]、22,000円(2台1組、1991年入手)

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SW-37HT (KENWOOD)
形式:バスレフ型、20cmコーン(デュアルボイスコイル)、再生周波数:40~200[Hz]
公称インピーダンス:4+4[Ω]、定格出力:60+60[W]、寸法:30×35×48[cm]、重量:14[kg]
・ 2003年6月発売、19,800円。2006年9月入手。オリジナルの白木調プリントシートの上にウォールナット風のプリントシートを貼り重ね

 AVサウンドアンプA-V90(KENWOOD)を入手した際にSC-5.5(DENON)を入手したようです。LDに36D3000(TOSHIBA)というハイビジョンテレビを入れた時は天秤棒のようにテレビの上に板を渡し、それから吊下げてテレビの音の改善に利用し、現在もLDのテレビREGZA 32ZP2(TOSHIBA)でDVDを楽しむ場合に利用しています。SC-5.5を駆動するアンプはドルビーバーチャルスピーカー機能のあるAVレシーバ AVR-550SD(DENON)でSC-5.5の低域を補うため、サブウーファーSW-37HT(KENWOOD)を組み合わせています。
 SW-37HTの前にスーパーウーファーSW-77E(KENWOOD ; フロントロード型, 10cmコーンSP×4, 60W)を使用していたのですが、AVアンプのPOWER ON-OFFの都度、スーパーウーファーをPOWER ON-OFFしなければならないのが面倒で、SW-37HTは信号がなくなった時に自動的に内蔵アンプがスタンバイモードになること、デュアルボイスコイルのウーファーユニットを2台のアンプでデュアルドライブ 」という薬効(?)のありそうな20cmのスピーカとSW-77Eに比してサイズを小さくできることから更新となりました。以前、NASAのスペースシャトルの打上をNHKで中継していて現地側がローカットフィルターを入れ忘れたためか、サブウーファーSW-37HTから地鳴りのような低音が聴こえ、「おっ!!」となりましたが、その後のロケット打上の中継ではローカットフィルターを忘れずに効かせているようで、あの音を再び感じることはなくなりました (^_^;
 "Waltz for Debby"、BGMとして充分過ぎる音を聴かせてくれます。
 なお、次のSC-7.5とも関係しますが、AVシステム熱は現在、完全に醒めてしまったようです (^_^;


■ SC-7.5 (DENON) ・・・ 休眠中
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形式:2ウェイ バスレフ型(防磁型)、 ウーハー:16cmコーン形、ツィーター:G-Bホーン形
再生周波数:45Hz~45k[Hz]、クロスオーバー周波数:4k[Hz]、平均出力音圧レベル:90[dB]
入力インピーダンス:6[Ω]、最大許容入力:100[W]、寸法:20×33.5×22.1[cm]、重量:5[kg]、1992年入手

 AVシステムにはまっていた時(AVアンプはTA-AV670 (SONY)を使用)、SC-7.5を4本入手しました。小型のエンクロージャーながら口径16cmのウーファーで、120°の広指向性のG-Bホーン形ツィーターはホーンスピーカーのクセのようなものは感じられず、比較試聴で音離れがよく、長時間聴いても疲れないと感じられる音から選びました。外観は業務用ですが、DENON得意のヨーロッパ調のサウンドと思います。サイズはBOSE 201MM、デザイン は101MMを意識 して製品企画されているように思います。
 外観に似合わず、バランスのよい渋い音(?)で"Waltz for Debby"を聞かせてくれます。
 なお、私のSC-7.5、スウェード調の塗装が経年劣化したため、その塗装の除去、そしてスピーカのエッジの経年劣化で以前のblogで紹介のようにエッジの交換修理を受けています。私の"MOTTAINAI"精神の表れのはずなのですが、現在、4本とも休眠状態とは・・ (^_^;


 現在使用のスピーカー、4408A(JBL)は1994年(?)でスピーカーエッジの交換済み、SC-E717(DENON)は1997年、SC-5.5(DENON)は1991年、SW-37HT(KENWOOD)は2006年、そして休眠中のSC-7.5 (DENON)は1992年でスピーカーエッジの交換済み。先のblogで紹介したレシーバーと比較すると「スピーカーは長く使う製品なんだなあ・・」です。
 (一昨年、SC-CX101(DENON)が気になったことがありますが、休眠状態のスピーカーが4本ある状態では (^_^; )

* * * * *

* : 芸能山城組・組頭 山城祥二としても活動の大橋力先生(Yamashiro Institue of Science and Culture)の講義で、バリ島で演奏されるガムランには可聴域を超える周波数の音が多く含まれていてそれが人に直接作用することを聞いたことがあります。この研究はハイパーソニック・エフェクトとして今日も注目される分野となっています。下記に論文の抄録を紹介します。

大橋力 他、『ハイパーソニック・エフェクトについて』、1997年、
抄録: 26kHzをこえる高周波成分は、それ単独では人間に音としてきこえないにもかかわらず、それをふくんだ音は、それを除外した音にくらべて、脳波α波ポテンシャルを統計的に有意に増大させるとともに共存する可聴音をより快適に感受させる効果をもつことをみいだした。この高周波成分のもつ感性効果「ハイパーソニック・エフェクト」について、研究の経緯、使用したシステム、高周波成分の生理学的・心理学的効果などについて概観する。 

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TANNOY-タンノイ ESOTERIC COMPANY-エソテリック株式会社
http://www.esoteric.jp/products/tannoy/
小4での色覚検査、中止から10年 異常知らず進路選択、トラブルも+(1-3ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130930/bdy13093008200000-n1.htm
スピーカー LS-VH7 を改めて聴いて・・:ロボット人間の散歩道:So-netブログ
http://robotic-person.blog.so-net.ne.jp/2011-09-13-1
JBL 4408A、復活!!:ロボット人間の散歩道:So-netブログ
http://robotic-person.blog.so-net.ne.jp/2012-10-22
スピーカー SC-7.5(DENON)の復活!!:ロボット人間の散歩道:So-netブログ
http://robotic-person.blog.so-net.ne.jp/2012-10-09
スピーカの修理(ハーマンインターナショナル)
http://www.harman-japan.co.jp/support/repair/
DENON スピーカーシステムSC-E717の仕様 デノン-デンオン
http://audio-heritage.jp/DENON/speaker/sc-e717.html
DENON SC-E717 完全セッティングVer.
http://sakumo.kir.jp/V_kraft/AUDIO-3menteSP3-59.html
FOSTEX RX200の仕様 フォステクス
http://audio-heritage.jp/FOSTEX/speaker/rx200.html
SONY TA-AV670-TA-AV670Gの仕様 ソニー
http://audio-heritage.jp/SONY-ESPRIT/amp/ta-av670.html
Yamashiro Institue of Science and Culture
http://www.bunmeiken.jp/highlight.html
CiNii 論文 -  ハイパーソニック・エフェクトについて
http://ci.nii.ac.jp/naid/110002935413


Waltz for Debby

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Ojc
  • 発売日: 1987/01/01
  • メディア: CD



グレゴリオ聖歌集

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  • アーティスト: ルーラント(コンラート)
  • 出版社/メーカー: マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 1994/11/02
  • メディア: CD


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sabineko

お早うございます。DENON SC5.5、私もテレビ用スピーカとして現在も使っています。同じころ購入したDENONのスーパーウーファー「DSW-7.5」も使用中です。がウーファーユニットのウレタンエッジがぼろぼろになってしまったのでビニールテープで補修してなんとか音が出ています。このウーファーのユニットはダブルボイスコイルで100wまで出るようです。交換用の同じユニットは無いでしょうね。どうしても交換するなら普通の(シングルボイスコイルの)ユニットに交換するしかないようです。あのころのスピーカはウレタンエッジが多かったですね。コーラルのユニットもやはりだめになりました。
by sabineko (2013-11-01 08:00) 

robotic-person

>sabinekoさん、
SC-5.5、エッジがコーン紙と一体ですので長持ちしますね (^_^)
SC-5.5、フルレンジのBOSE 101ITに影響を受けて製品企画されたような・・
by robotic-person (2013-11-01 08:42) 

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